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23 June 2025

東山魁夷の美しい緑に憩う≪緑潤う≫


「美術趣味」をご覧いただいています皆さまに、暑中お見舞いを申し上げます。 今年は6月から盛夏期のような厳しい暑さが続いており、涼しい緑の木陰が恋しくなります。

日本画家の東山魁夷が描いた≪緑潤う(みどりうるおう)≫は、しっとりとした緑の木々が池に映り込み、爽やかで涼しげな作品です。東山魁夷は川端康成の勧めで美しい京都をとめおこうと、「京洛四季」シリーズを描きはじめました。≪緑潤う≫はその内の一枚で、京都の修学院離宮の隣雲亭から浴龍池を俯瞰した景色です。

日本画の絵具は、粉砕した鉱物などの色のもとになる顔料を膠(にかわ)と混ぜてつくり、和紙や絹などの支持体に定着させます。顔料はそのもとになる鉱物などの種類や、粉砕した粒子の大きさや製造過程により多彩な色ができます。緑系だけでも「緑青」、「美緑青」、「松葉緑青」、「錆緑青」、「黒緑青」、「焼緑青」など、多くの色と名前があります。東山魁夷が描いた≪緑潤う≫は、夏の木々の緑がさまざまな緑色で描き分けられています。このことにより、全体として夏の緑で統一されているにも関わらず、単調ではない複雑な色合いを感じることができます。また、手前の木々は葉の一枚一枚までしっかり描かれているのですが、遠くにある木々の葉はややぼんやり描かれています。この効果により遠近感と空気感が生まれ、立体的な空間を感じます。植物の種類や葉の一枚一枚の描き分けを丁寧に観察するのも、東山魁夷の作品を鑑賞する楽しみです。

このように東山魁夷は優れた描写力によって自然風景を描いていますが、東山魁夷の作品の魅力の秘密は、再構成にあるのです。東山魁夷は作品制作にあたり自然風景の取材におもむき多くのスケッチをしていますが、作品にするときにはスケッチをそのまま作品にするのではなく、そこから省いたり、手を加えて再構成したりすることがよくあります。東山魁夷によれば、京都の庭は自然と人とが心を通わせてつくり上げて構築しているということですが、東山魁夷の作品も同じように自然と東山魁夷が心を通わせて、ともにつくり上げるので、より深い美となって見る者の心に届くのでしょう。


東山魁夷 マスターピース コレクション™ 「緑潤う」のご紹介。
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このたび、山種美術館が所蔵する東山魁夷≪緑潤う≫を同美術館の特別な許可と、東山魁夷の著作権承継者の許諾を受けて、高級複製画として製作・販売いたしました。製作にあたり、山種美術館館長の山﨑妙子氏と、東山家の齋藤進氏による丁寧な監修を受けております。

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山種美術館館長の山﨑妙子氏と、東山家の齋藤進氏による監修風景。

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額裏には承認印と限定番号が入れられた証明書が貼付されています。

東山魁夷 マスターピース コレクション™ 「緑潤う」の詳細はこちらをご覧ください。

  
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