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30 June 2021

「東山魁夷 唐招提寺障御影堂壁画展」@神戸市立博物館


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6月9日まで神戸市立博物館で「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」が開催されました。神戸駅から徒歩10分ほどの旧外国人居留地にある新古典主義様式のミュージアムは、国の有形文化財としても登録されています。コロナ禍での展覧会は感染拡大防止ルールに則り十分な措置が講じられ行われました。

平成28年の九州国立博物館よりスタートした本展覧会は、東山芸術の頂点を示す大作「唐招提寺御影堂障壁画全68面」を特別展示するという貴重な催しです。完成までに10年を費やしたという唐招提寺の障壁画は、日本絵画史に残る記念碑的作品として位置づけられています。この東山芸術の集大成が、画家が少年時代を過ごした思い出の町神戸でも公開されるということで、ゆかりの地の熱心な東山ファンを魅了しました。

唐招提寺の障壁画は、70メートルにも及ぶ長大なものです。唐招提寺の開祖、鑑真和上の苦難の足跡になぞらえ、中国や日本の壮大な自然を、抒情と幻想を内に秘めた静謐な風景として見事に描き切っています。地元奈良でも一年に数日間しか公開されないという記念碑的な作品群ですので、間近に鑑賞できるのは実に貴重な機会です。東山作品の持つ透き通った叙情美と凛とした精神力に触れ、来館者の皆さまは豊かな気分に浸ることができたと思います。

なお、今回の展覧会会場の特設コーナーにて、弊社で制作した東山作品の複製絵画が販売されました。人気の「緑響く」や代表作「道」などの彩美版®プレミアム作品や、定評ある岩絵具方式の作品が販売スペースに飾られ、今の時期にもかかわらず多くのお客さまにお立ち寄りいただきました。深く感謝申し上げます。


「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」
会場 神戸市博物館
会期 2021年4月24日(土)~6月9日(水)(緊急事態宣言による一時休館期間を含む)

◇次回巡回展
2021年9月18日(土)-11月7日(日)  富山県立美術館
2021年11月19日(金)-2022年1月16日(日)  長野県立美術館(旧長野県信濃美術館)

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