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16 June 2021

【美術館訪問レポート】
東京国立博物館「国宝 鳥獣戯画のすべて」


こんにちは。
緊急事態宣言に伴い休館を余儀なくされていた美術館の多くが6月より再開しました。美術ファンにとっては嬉しいニュースです。
休館になる前、東京国立博物館で開催中の特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」 に行ってまいりました。(今月20日まで会期延長)

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《鳥獣戯画》の甲・乙・丙・丁巻すべてが一堂に揃う貴重な機会として注目を集めている展覧会ですが、完全事前予約制になっていたため、入場時のチェックのため多少並ぶ程度で、比較的スムーズに入館することができました。

中に入ると、館内に設置された「動く歩道 」(歩かず立ち止まって見学)に乗り、蛙や兎、猿などが登場することでよく知られている「甲巻」を見学します。ゆっくりと進む動く歩道に乗って、巻頭から巻末までを間近で観ることができました。続けて空想上の動物たちが描かれる「乙巻」、人々が勝負ごとや神事などを行っている「丙・丁巻」と4巻すべてを一気に鑑賞します。この時点で大変な満足感です。
展示の後半は《鳥獣戯画》を所蔵する京都の高山寺についての紹介となっており、こちらもとても興味をそそられる内容でした。特に華厳宗中興の祖 として知られる明恵上人の座像はまるで生きているかのようで、その優しい姿が大変印象に残りました。

書籍などでもよく目にする鳥獣戯画ですが、原本を見たのは今回が初めてでした。
思っていたより作品が大きく、それぞれ の動物も意外に大きく描かれているという自分なりの気付きは、原本を見なければ知り得なかったことです。また、有名な甲巻以外の3巻も隅々まで見ることができ、躍動感のある墨の筆致や人々の表情の豊かさにとても引き込まれました。
誰が何のために描いたのか...未だ謎の多い作品ですが、それも含めて大変魅力的な作品で、帰ってから鳥獣戯画関連の本を何冊も図書館で借りてきてしまいました。
なかなか思うように美術館観覧ができない時期ですが、しっかりと対策をして、これからもたくさんの素晴らしい作品に出合いに行きたいなと改めて思いました!

さて、鳥獣戯画の「甲巻」は擬人化された動物たちの活動する様子が描かれたものですが、このような作品は数多くあり、当部で扱う複製画、伊藤若冲の「鼠婚礼図」もその一つです。

nezumi_bubun2-thumb-240xauto-2189.jpg 「鼠婚礼図」(部分)

《動植綵絵》などの超細密描写が強く印象に残る伊藤若冲ですが、墨絵には表情豊かな作品も多く、《鼠婚礼図》でも結婚式の酒宴の場を楽しむ擬人化された鼠たちの様子が見る人を愉快な気持ちにさせてくれます。



伊藤若冲「鼠婚礼図」(軸装・額装)
販売価格(各)77,000円(本体価格70,000円+消費税)

webmag-50-2.jpg(軸装) webmag-50-3.jpg(額装)

<仕様体裁>
■軸・額共通仕様
画寸 天地27.0×左右46.3cm
技法 彩美版(R)
用紙 和紙
証明 所蔵者検印証紙を貼付
原画所蔵 細見美術館
解説 山下裕二
■軸装仕様
軸寸 天地114.3×左右64.5cm、表装 三段表装(国産、ハンドメイド)
材料 天地:緞子・中廻:緞子・風帯・金襴・軸先:牙代用・箱:柾目桐箱、タトウ入り
掛軸の生地は当社で特織謹製しております。万一品切れになった場合は同一品質・似ている模様の生地を使用することがございますのでご了承ください。
■額装仕様
額寸 天地45.0×左右64.2cm、重量 約2kg、額縁 特製木製額(国産、ハンドメイド)

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共同印刷株式会社 アート&カルチャー事業
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