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爽やかな日差しを受けて小石川界隈の草木は新緑の季節を迎えています。まだ5月中旬ですが、梅雨前線の影響で沖縄・奄美地方を皮切りに、九州から東海地方まで次々に梅雨入りしました。早い時期での梅雨入りとなったため、ここ最近の気温や湿度の変化に体がついていきませんが、皆さまもどうかご自愛くださいませ。

新型コロナウイルス感染症対策で、いろいろと制約があるなかでの生活ですが、身近なところで路地に華やかに咲くツツジの花を見かけました。4月から5月中旬にかけて咲き、ちょうど見ごろを迎えたころだったでしょうか。凛と力強く咲き誇る花から元気をもらったような気がして心が和みました。

さて身近なものの溢れる生命力を丁寧に繊細に描いた作品として、小倉遊亀の《初夏の花》をご紹介します。
明るく鮮やかな橙色のテーブルに、満開に咲き誇るミツバツツジが涼やかなガラス花器に活けられ、片隅に三宝柑（さんぽうかん）が置かれています。背景の余白が気品を生み出すなか、絶妙な構図で描かれたそれぞれのモティーフが共演し、いきいきと輝いています。
本作では、原画に用いられた顔料の胡粉（ごふん）とプラチナ箔を再現するため、プラチナ泥を使用したシルクスクリーン手刷りを施しました。彩美版®にシルクスクリーンを刷り重ね、艶やかで拡張高い質感を忠実に再現しています。熟練の職人による完成度の高い表現をぜひご堪能ください。

小倉遊亀「初夏の花」
仕様体裁
技　法　　　彩美版®シルクスクリーン手刷り、プラチナ泥使用
限　定　　　200部
用　紙　　　版画用紙
装　丁　　　特注木製額純銀箔仕上げ、アクリル付き
画面寸法　　天地 45.0cm×左右 38.4cm
装丁寸法　　天地 66.6cm×左右 58.5cm
重　量　　　約3.7kg
監　修　　　有限会社 鉄樹
解　説　　　鬼頭 美奈子(名都美術館　主任学芸員)
原画所蔵　　名都美術館
証　明　　　著作権者承認印を奥付と画面左下部に押印
販売価格　　209,000円(本体190,000円＋税10%)