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06 August 2020

「光燿厳島」への旅



こんにちは。ようやく梅雨が明け本格的に暑い夏がやってきました。
本日8月6日は原爆の日。コロナ禍で経験したことのない夏に、改めて平和を祈りたいと思います。
さて3月に発売し、ご好評をいただいております「光燿厳島」は、平山郁夫画伯が故郷・広島の嚴島神社を描いた作品です。彩美版の制作にあたり、原画との色合わせのため作品所蔵者であるリーガロイヤルホテル広島さまへ伺いました。その際、作品の風景を求めて宮島へも足を延ばしましたので、少し前の話になりますがご紹介したいと思います。

広島へ向かったのは本年1月中旬でした。日帰り出張のため、東京駅で朝一番の新幹線に乗って広島駅へ行き、そこからJR山陽本線に乗り換えて約30分ほどで宮島口に到着しました。

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宮島口から嚴島神社へはフェリーで向かいました。正月も過ぎ観光客は比較的少なめです。大鳥居は残念ながら修復中でした。

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嚴島神社境内へ入ります。
入ってすぐに右手に見えたのは...

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「光燿厳島」と対の作品として1993年の第78回日本美術院展に出品された「月華厳島」に描かれた景色です。
廻廊を回り、正面大鳥居に向かうところで元来た方向へ目を向けると...。見えました。「光燿厳島」の景色です。

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作品と同じ景色を前に、周りの人は気づいていない(と思われる)自分だけの発見に気分が高まります。平山先生がここでスケッチされた時の気持ちを想像しながら、しばし立ち止まりました。

嚴島神社を見学した後、宮島から平和記念公園横へ直行のフェリーで広島市内へ戻り、リーガロイヤルホテル広島へ向かいました。
瀬戸内海から街のなかへ、変わりゆく景色を眺めるのはとても気持ちがよかったです。

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フェリーをおり、広島の中心地に立つ中四国最大のシティホテル、リーガロイヤルホテル広島へ向かいます。
「光燿厳島」は、ホテルの入り口正面の階段踊り場に常設展示されています。

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「光燿厳島」は横約3.8メートル、縦約1.9メートルの大作です。作品を拝見するのは2度目ですが、原画を前にすると、これほどの大きな作品を「月華厳島」と対で制作するにはどれほどの精神力を注がれたことかと、平山先生の強い思いに改めて圧倒されました。先ほど見た嚴島神社の景色がよみがえり、作品に込められた深い精神がゆっくりと染み込んでくるようで、嚴島神社そのものの精神に触れたような、あたたかな、前向きに勇気づけられるような気持ちになりました。

深い海の緑や、陽にあたり輝く嚴島神社の柱の朱にはさまざまな色の岩絵の具が使われています。観る角度によって色合いが変わるため、校正作業には大変苦労しましたが、それだけに平山先生の作品のすごさを実感しました。作品をじっくりと拝見させていただき、ホテルを後にしました。

弊社制作の高級複製画「光燿厳島」は彩美版を用い、平山先生が絵に込めた意図、そして作品自体に描かれたものを「原画の精神」と捉え、それをデジタル技術と伝統技法で忠実に再現することをめざして制作しました。原画もぜひ一度現地で観ていただき、平山先生が心を注ぎ、その手で描いた嚴島神社の姿を感じていただければと思います!


本作品を収蔵しているリーガロイヤルホテル広島の周辺には、印象派のコレクションが素晴らしいひろしま美術館や、広島県立美術館などが点在しています。広島県内には、ほかにも素晴らしいコレクションを所蔵する美術館が多々ありますので、一日美術散策をされてみてはいかがでしょうか。



嚴島神社 公式ホームページ⇒ こちら
リーガロイヤルホテル広島 公式ホームページ⇒ こちら

山梨県の八ヶ岳高原に位置する平山郁夫シルクロード美術館では、平山先生の画業における代表的な作品とシルクロードの美術品の充実したコレクションを見学することができます! 平山郁夫シルクロード美術館 公式ホームページ⇒ こちら



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