18 June 2026
ゴッホ ≪夜のカフェテラス≫
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梅雨入りとともに窓の外に広がる景色に、しっとりとした情緒を感じる季節となりました。
過日、私はかねてより楽しみにしていた、上野の森美術館で開催中の「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」 へと足を運びました。今回は、約20年ぶりの来日となるファン・ゴッホ不朽の名作に触れた興奮を感想とともにお届けします。

本展の最大の目玉は何と言っても、南仏の古都アルルで描かれた<夜のカフェテラス>です。過去何度も目にしてきた作品ですが、「本物」を前にして息を呑んだのは、夜空の「青」とカフェの灯りの「黄色」が織りなす、鮮烈なまでの補色対比でした。ガス灯の勢いを感じる厚塗りの筆遣いの一つひとつに光が宿っているかのように眩しく、星空と道ではタッチを変化させ、表情豊かなアルルの夜気が目前に現れたような錯覚さえ覚えました。
また、今回の展覧会は、世界屈指のゴッホ・コレクションを誇るオランダのクレラー=ミュラー美術館の協力のもと構成されています。印象的だったのは、彼が画家を志した初期「オランダ時代」の力強い暗褐色の作品群から、パリでの印象派との出逢いを経て、一気に色彩を爆発させるまでのプロセスが展示を通じて丁寧に追える点です。ルノワールやモネといった同時代の巨匠たちの作品も展示されており、彼らがゴッホにどれほどの色彩をもたらしたのか、その美術史的な展示に新たな感銘を受けました。
本展では、梅雨の憂鬱さを忘れさせてくれるほど、情熱的で、色彩のエネルギーに満ちた素晴らしい時を過ごすことができました。
6月中は《バラとシャクヤク》、そして会期を通して《夜のカフェテラス》が写真撮影可能(プライベートなSNSアップOK) となっています。ぜひ、ゴッホの「魂の探求」 を体感してみてはいかがでしょうか。
リンク:
彩美版®フィンセント・ファン・ゴッホ「夜のカフェテラス」
https://bijutsu-shumi.com/items/att015-itm003.html