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立春を迎え、暦の上では春が始まりました。寒暖差の激しい日が続きますが、皆さまどうかご自愛ください。
少しずつ日差しがやわらぎ、小石川本社界隈の光源寺(駒込大観音)の境内では梅の花がほころび始めてきました。梅の香りに誘われメジロが枝にとまっている様子を見て春を感じるこの季節に、心が自然と明るくなります。
春の訪れを感じる行事のひとつに「雛祭り」があります。3月3日の桃の節句は、女の子の健やかな成長を願う大切な日。華やかに飾られた雛人形に彩り豊かなひなあられ、ちらし寿司など目にも楽しい祝いの膳が並ぶのが魅力です。私の地元埼玉では、最近ピラミッド型の雛壇に雛人形を飾った展示を行い、地域の文化振興と地域起こしを兼ねたイベントとして賑わっています。
雛祭りの起源をたどると、平安時代の「流し雛」に由来すると言われています。当時は紙で作った人形を川に流し、厄を払う風習がありました。それが江戸時代になると、現在のように人形を飾る文化へと発展し、女の子の成長を願うお祭りとして広まっていきました。
春の訪れを感じながら、健やかな一年を願い、春の風を感じてみてはいかがでしょうか。
桃の節句に合わせた作品をご紹介します。
こちらからどうぞ
森田りえ子「お雛あそび」額
上村松園「御ひな之図」額
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