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15 December 2023

茂木健一郎氏(脳科学者)、 紫舟氏の「ガラウェイ」を語る。


書家/芸術家の紫舟氏の「ガラウェイ」(彩美版®シルクスクリーン併用版画)を発売するにあたり、紫舟氏と番組で対談をしたことのある脳科学者の茂木健一郎氏に、この作品が鑑賞者に与える効果などもふまえ、その魅力について独自の視点で執筆していただきました。
今回は特別に、茂木健一郎氏に執筆していただいた解説「『ガラウェイ』は、魂の躍動」からポイントをご紹介します。

「人間の脳にとって、言葉はお互いに、そして世界と行き交うための芯である。紫舟さんは、その言葉の芸術において、書家として世界的な仕事をされてきた。」
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 脳科学者の茂木健一郎氏は芸術の受け取り方も独自の視点があります。「書」という芸術を言葉の根源から見つめる視点は斬新です。紫舟氏はその「書」を平面や伝統文化の制約から解放して、「三次元の書」や、「書」が絵画と融合した「書画」、「メディアアート」など伝統文化を新しい斬り口で再構築した現代アートを発表し続け、日本だけでなく世界でも活躍しています。


「紫舟さんの『ガラウェイ』は、まさに見る者の魂をその根底から揺るがせて、遠い世界に運んでいってくれる。世界中で「火の鳥」、「フェニックス」、「不死鳥」と呼ばれて多くの人たちにインスピレーションを与えてきた存在を、紫舟さんは現代に新たなかたちでよみがえらせる。」
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 世界中で火の鳥やフェニックスなどと呼ばれてきた永遠の命を持つ不死鳥。この特別な存在を紫舟氏は「書」と絵画が融合した「書画」という新たなかたちで蘇らせました。飛翔する「ガラウェイ」のまわりにグラフティの要素を加えた勢いのある「書」を配置することで、鳥が飛ぶ臨場感や羽ばたくスピード感をみごとに再現しています。


「私たちの誰もが、残りの人生の中で今日が一番若い。まぶたを閉じて開いた時には、世界はすっかり変わった場所になっているかもしれない。人生で出会うエピファニーの大切さを、紫舟さんの『ガラウェイ』が教えてくれる。」
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 茂木健一郎氏は小林秀雄やジェイムズ・ジョイスが大切にした、生きる実感というものを通してエピファニーを説明し、その自分の人生をかえてしまうような出会いや、深い気付きについて、紫舟氏の「ガラウェイ」が教えてくれるといいます。
※「「エピファニー」とは、元来は宗教的な意味合いの言葉だが、転じて、現代では、自分の人生について何か本質的で深い洞察をもたらしてくれるような出会い、気付き、覚醒を指す。」(茂木健一郎「エピファニーについて」、小林秀雄に学ぶ塾 同人誌 好*信*楽 2018年5月号、巻頭随筆、2018年)


「『ガラウェイ』のような作品を身近に置いて毎日眺めていると、きっとその人の人生は深いところから変わっていくのだろう。」
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 私たちが生きている意味は解き明かすことはできないかもしれませんが、「ガラウェイ」は一緒に人生を伴走してくれる芸術でありえるのかもしれません。

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茂木健一郎/脳科学者。
東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。
理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現在に至る。東京大学大学院客員教授及び特任教授他、各種業界団体の理事や顧問など、多彩な領域で様々な役職を務める。
専門は脳科学、認知科学。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして「脳と心の関係」、「人とAIのアラインメント」について研究。文藝評論、美術評論などにも取り組みながら、作家、ブロードキャスターとしても活躍。日本文化や精神性について論じた著書『IKIGAI』は30カ国以上の国で各国語に翻訳され出版。国内でも第4回小林秀雄賞を受賞した『脳と仮想』をはじめ、『今、ここからすべての場所へ』、『クオリアと人工意識』など、著書多数。


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Photo by Noriaki Ito
紫舟/書家/芸術家
幼少より書を始め、奈良で三年間研鑽を積む。
2014年、フランス・ルーヴル美術館地下会場でのフランス国民美術協会展にて、書画で金賞、彫刻で最高位金賞を日本人初のダブル受賞。翌年、日本人では横山大観以来の快挙となる同展の「主賓招待アーティスト」に選出される。
2015年、イタリア・ミラノ国際博覧会にて日本館のエントランス展示を手掛け、同館は展示デザイン部門で金賞を受賞。
主な作品提供先にNHK大河ドラマ『龍馬伝』、NHK美術番組『美の壺』、第62回式年遷宮『祝御遷宮』、内閣官房『JAPAN』など。
日本の伝統文化である「書」を、絵、彫刻、メディアアートへと昇華させ、文字に内包される感情や理を引き出す。その作品は唯一無二の現代アートであり、日本の思想や文化を世界に発信している。
紫舟公式サイト


「ガラウェイ」(彩美版®シルクスクリーン併用版画)の特徴のご紹介
「ガラウェイ」は、当社で販売する3番目の紫舟作品です。この度の額装はアクリルボックスを採用しています。透明感があり開放的なアクリルボックスの額装で、ガラウェイの鳥が飛ぶ臨場感や羽ばたきをより感じていただけます。モダンなデザインの額装をぜひともお部屋に展示してください。

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右の写真:紫舟氏の直筆サインが入ります。

本商品を詳しく知りたい方は商品ページをご覧ください。
紫舟「ガラウェイ」

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