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14 September 2022

現在開催中「再興第107回院展」とその歴史



美術趣味をご覧いただきまして、ありがとうございます。 現在、上野の東京都美術館で開催中の「再興第107回院展」のご案内をいたします。

再興院展(再興日本美術院展覧会)は、公益財団法人日本美術院が主催運営している日本画の公募展覧会です。この展覧会には厳しい鑑査を通って入選した作品や、日本画壇の中心的な作家の作品など約300点の大作が展示されており、日本画をリードする作家たちの作品が見られる貴重な機会になっています。


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(会場風景/展示中の作品画像は日本美術院が権利を保有しています。画像の無断使用は禁止されています。)

「再興第107回院展」とは、再興して107回目の日本美術院の展覧会ということになるのですが、そこに秘められた歴史を探ってみました。
まず日本美術院ですが、日本美術の「院」とは何でしょうか。 日本美術院は、東京美術学校(現東京藝術大学)の学校長であった岡倉天心がその職を退いて、橋本雅邦、横山大観、菱田春草、下村観山らと明治31年に創設しました。岡倉天心は、大学の上には大学院があるように、美術の学校にも美術院が必要であると考えていましたので、創設した団体名にその思いが込められたのでしょう。

では「再興」とは、どういうことでしょうか。 長い歴史を持つ日本美術院ですが、一時経営に行き詰まり、創設メンバーの大観、春草、観山らは家族と茨城県五浦に移り住み、苦しい時期をおくりました。そのような状況のなか、大正2年に岡倉天心が逝去。横山大観を中心にしたメンバーは岡倉天心の精神を引き継いで、大正3年に東京の谷中に日本美術院を再び興し、同年10月に日本美術院再興記念展覧会を開催しました。この展覧会から数えて(昭和19年と20年は開催できなかった)今回の展覧会が107回目になるのです。107回という長い歴史のなかで、日本画の伝統を維持しながら、新しい日本画の表現を発表し続けてきているのです。また毎年秋に開催される再興院展のほかに、毎年春に開催される春の院展もあります。

このように「再興第107回院展」という文字のなかには、日本美術の歴史ドラマが秘められているのです。
皆さまもこの機会にぜひ展覧会をご覧いただき、日本画の歴史と今を感じてください。

再興第107回院展
会期 2022年9月1日(木)〜 2022年9月17日(土)
開催時間 9時半~16時半(17時半閉場) *最終日は、入場12時まで、13時閉場となります。 *9月5日休館日
会場 東京都美術館 ロビー階 第1~4展示室
入場料 一般:1,000円、70歳以上:800円 *大学生以下無料
主催 日本美術院
詳しくは東京都美術館または日本美術院のホームページをご覧ください。



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