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21 April 2026

「春はあけぼの~」深山に咲く桜の輝き
東山魁夷≪曙≫


今年の桜前線は例年よりも早いようで、4月中旬には東北地方が桜の見ごろになっているようです。日本各地にある名木といわれている巨大な桜の木に花が咲いた姿は、豪華で美しいものですが、深い山の中にひっそりと咲く山桜の姿も大変よいものです。東山魁夷の≪曙(あけぼの)≫も、そのような静かで幽玄な世界が描かれています。

東山魁夷は交友のあった川端康成から京都が変わらないうちに描いておくことを勧められ、京都をテーマにした連作「京洛四季」を完成させました。その内の1枚で北澤美術館が収蔵する名品が≪曙≫です。

≪曙≫は、夜明けの比叡山の峰々が朝の光に浮かび上がってくるわずかなときを描いています。一番奥の峰は明るく暖かな色合いで描かれています。手前の峰に来るほど徐々に暗くなり、一番手前のまだ光が届いていない峰は暗い影の中にあります。その手前の暗い峰の中からぽっと明かりが灯ったように、桜が淡いピンクの花を覗かせています。

この峰々の印象的な構図について、複製画の解説※を執筆した野地耕一郎(泉屋博古館東京・館長)さんは「平安時代の和歌墨蹟をしたためた「料紙装飾」の名品≪西本願寺本三十六人家集≫の破れ継ぎ様式を下敷きにしてもいる。」と述べています。この言葉に私はとても新鮮な発見を得たのですが、私なりにこの言葉を解釈してみたのが下の図です。


① 色や絵柄の違う紙を用意します。
破れ継ぎ1.jpg
② 紙を破っていきます。
破れ継ぎ2.jpg
③ ②で破った紙の上に別の紙を破って合わせて行きます。
破れ継ぎ3.jpg
④ ③を繰り返します。
破れ継ぎ4.jpg
⑤ さまざまな色や絵柄の紙がつなぎ合うことで思いがけない美しい形ができます。
破れ継ぎ5.jpg

東山魁夷の作品は見た風景をそのまま写したのではなく、魁夷の心で一度消化されて、日本の古典文学や古美術の理解を通して生まれてきた美なのです。この作品も「枕草子」の「春はあけぼの~」に詠まれた1000年の昔から変わらぬ風景として私たちの目を楽しませてくれます。

※東山魁夷の著作権承継者と、作品収蔵をしている北澤美術館の正式許諾を得て、東山魁夷 マスターピース コレクション™「曙」として複製画を販売しています。この商品の中に同梱されている解説書は東山魁夷の造詣が深い野地耕一郎(泉屋博古館東京・館長)さんに執筆をいただきました。


複製画 東山魁夷 マスターピース コレクション™「曙」のご紹介。
このたび原画を収蔵している北澤美術館と、東山魁夷の著作権承継者の正式な許諾と協力を得て、≪曙≫の複製画を販売いたしました。
詳しくは以下の商品案内をご覧ください。

webmag_曙.jpg

<仕様体裁>
技 法 彩美版 プレミアム
限定 500部
画寸法 天地32.5×左右46.0cm
額寸法 天地45.1×左右58.6×厚さ3.5cm
額縁 特注浮き出し加工木製額(シルバーフレーム/背面灰青色梨地)
重量 約2.7kg
許諾 東山家齋藤進
証明 東山家齋藤進
原画収蔵 公益財団法人北澤美術館
販売価格 363,000円(本体330,000円+税10%)
※寸法・重量等は、天然材料を使用し一点ずつ手作りのため、表記と異なる場合があります。

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