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03 February 2020

【美術館散策レポート】太田記念美術館


こんにちは。2020年に入り、旧ブリヂストン美術館がアーティゾン美術館としてリニューアルオープンしたのをはじめ、気になる美術館、展覧会が目白押しでどこに行こうか悩む日々です。
気になるものを見つけたのに気づけば終わっていた、という事態も多々...ということで、先週は会期の終わりも近づく太田記念美術館の「肉筆浮世絵名品展」に行ってまいりました。

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開館とほぼ同時に入場したのですが、驚いたのは来場者の多さ。混雑する受け付けで人に揉まれながら、展覧会への期待が大いに高まります。
中に入ると1階・2階にわたり壁一面に掛け軸がずらり。これだけの肉筆浮世絵をまとめてみるのは初めてです。
特に心に残ったのは、葛飾北斎の娘である葛飾応為が描いた「吉原格子先之図」です。暗闇に浮かび上がる遊郭とそこに集う人々の空気感が小さい画面を通して感じられ、また、女性が描いているからかどこか柔らかな雰囲気もあり、ずっと見ていたくなります。
北斎の存在があまりにも大きく応為についてはよく知りませんでしたが、生の作品を観て表現力の高さに驚き、一気に好きになりました。
そのほか、平家に追われる常盤御前が雪のなかを今若・乙若・牛若の3人の子を連れて逃げる場面が描かれた歌川豊春制作の扇「常盤御前」には、子を持つ親として心に迫るものがありましたし、それぞれの画家が描く美人画の着物の美しさにも目を奪われました。
小規模の美術館ながら数多くの肉筆浮世絵を至近距離で堪能することができ、とてもよい時間を過ごすことができました。(H)

(当社では、北斎最晩年の肉筆画の傑作の一つで、葛飾北斎とその子応為の合作ともいわれる「唐獅子図」(ボストン美術館所蔵)の彩美版を販売しています。)

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