こんにちは。
ここ最近は冷たい雨が続き、桜の開花は週末頃というところでしょうか。
3月・4月は新たな門出や出会いの季節でもありますね。
新しい季節に力を与えてくれる名画の複製画をご紹介したいと思います。
東山魁夷「道」
東山魁夷はこの作品について「私にとっては遍歴の果てであり、また、新しく始まる道でもあります。」と語っています。上り坂の一本道が観る者の前途や希望と重なり、自分自身を奮い立たせ、また内観させる問いかけをしてくるような作品です。
小倉遊亀「爛漫」
小倉遊亀が母校である奈良女子大学の学生のために描いた作品です。小倉遊亀の大樹の作品はこの1点だけと言われています。画面全体に枝を広げ咲き誇る優しい色の桜の樹には、若者の前途を祝す気持ちが込められています。「爛漫」というタイトルもとても素敵です。
平山郁夫「絲綢の路 パミール高原を行く」
ライフワークであったシルクロード作品の集大成ともいえる≪大唐西域壁画≫を描き終えた翌年(2001年)に描かれた作品です。平山郁夫はこの作品について「やり終えた達成感と、新たな目標に向かって歩き始めるのだという清新な気持ちの両方を込めた」と語っています。一歩一歩、歩みを進めるキャラバンとその向こうに映る明るい空と山が、先の見通しにくい現代を生きる私たちを力強く勇気づけてくれる作品です。
素晴らしい作品は、それを観ることによって、あるいはそこに込められた作家の思いを知ることによって、観る者の心に訴えてくる何かが必ずあると感じます。
作家がその手で描いた本画にかなうものはありませんが、複製画の制作に携わる者として、作家が作品に込めた想いや作品が持つ力を、可能な限り写し取り、その魅力をお伝えできればと願っています。
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