September 14, 2018

【新商品紹介】フェルメール《牛乳を注ぐ女 THE MILKMAID》


 いつもブログ『美術趣味』をご覧頂きましてありがとうございます。

 今年の夏は全国的に酷暑に見舞われ、9月を迎えても厳しい残暑が続きましたが、最近の朝夕の吹く風の涼しさにようやく秋の気配を感じられる季節になりました。まだまだ気候の変動が激しく、暑さや寒さがぶり返すなどして体調を崩しやすいこの頃ではあります。皆様どうぞご自愛くださいませ。




 今回は、17世紀オランダを代表する画家であるヨハネス・フェルメール《 牛乳を注ぐ女 THE MILKMAID 》をご紹介します。

 厨房の一角で息をひそめ、一心に牛乳を注ぐ女性。彼女の視線の向かう先、瓶から注がれる牛乳の部分に私たちの視線も注がれます。「光の画家」と呼ばれるフェルメールの絵画は、穏やかな光、巧妙な構図など、思わず見入ってしまう要素が絵の随所に散りばめられその魅力は尽きることがありません。まるで、そこから物語を想像することを私たちに求めているかのように、ひとつひとつが語り掛けてきます。

本作は17世紀オランダの時代背景や精神文化が感じられる貴重な作品であり、寡作であったフェルメール作品の中でも、特に称賛されている珠玉の作品であるとこは、もはやいうまでもありません。


 この度、アムステルダム国立美術館が提供する正式画像をもとに、当社独自の技法「彩美版®」で再現しました。また、天然ラピスラズリを一部使用するとともに、フェルメール絵画の質感や濃淡の深みを再現しました。静謐感にあふれた珠玉の名画を、ぜひお手元でお楽しみください。


彩美版®
フェルメール《 牛乳を注ぐ女 THE MILKMAID 》 
販売価格 98,000円+税


牛乳を注ぐ女 (1).jpg
© Rijksmuseum,Amsterdam/PPS通信社



<仕様体裁>
監修・解説 千足 伸行(美術史家/成城大学名誉教授・広島県立美術館館長)
原画所蔵 アムステルダム国立美術館
技法 彩美版®、シルクスクリーン手刷り、天然ラピスラズリ使用
用紙 キャンバス
額縁 特注木製額金箔貼りハンドメイド仕上げ、アクリル付き(日本製)
画寸 天地41.0cm×左右36.6m
額寸 天地53.1cm×左右48.7cm×厚さ2.0cm
重量 約2.0kg
発行 共同印刷株式会社



※寸法・重量は天然材料を使用しており手作りのため、表記と若干異なる場合があります。
※「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。
※本ブログ掲載記事及び画像等の無断転載を禁じます。

August 24, 2018

晩年の北斎とその娘応為のこと


 2020年開催の東京オリンピック開催を控え江戸文化へ関心が集まり、それに伴い浮世絵の人気も確実に高まってきているようだ。私が立ち寄る都内の浮世絵専門美術館も確実に来館者が増加している印象だが、特徴的なのは海外の方々が増えことに若い世代の姿が目立つことであろう。いずれも作家や作品に敬意を払い真剣なまなざしで鑑賞している姿は好ましく、日本人のひとりとして誇らしくも感じる。

 私自身、2016年秋にすみだ北斎美術館が東京両国に開館して以来、浮世絵を鑑賞する機会が増えたように思う。昨今日本美術の代表格のようにもてはやされる浮世絵だが、専門の美術館は意外に少なく1972年開館の平木浮世絵美術館(旧リッカー美術館、2013年閉館)を嚆矢とし、東京原宿の太田記念美術館や長野県松本の日本浮世博物館、同じく長野県小布施町の北斎館などが広く知られている。

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すみだ北斎美術館の前を通る「北斎通り」は江戸時代の南割下水の跡である。この付近で北斎は生まれた。

すみだ北斎美術館.JPG
すみだ北斎美術館

 北斎生誕の地に建つすみだ北斎美術館は、浮世絵専門の美術館としては最も新しい。初めての来館された方は、ほぼ全面を鏡面アルミパネルに覆われた斬新な建築にまず驚かされるだろう。これは「建築界のノーベル賞」とも言われるプリツカー賞を受賞し、国際的に活躍する建築家ユニットSANNAの妹島和世氏の設計によるものだ。肝心の展示については、常設展示にいわゆるタブレット端末を活用し北斎アトリエを等身大で再現するなど、観る者を楽しませる様々な工夫がこらされている。また年6回の企画展は常に斬新な切り口のテーマを提示し、リピーターを飽きさせない。

 浮世絵は19世紀の西欧に驚きを持って迎えられ、彼の地の芸術に多大の影響を与えたが、なかでも葛飾北斎(1760-1849)が最大の衝撃であったことは疑い得ない。かつて米国のライフ誌が「紀元2000年までの1000年間で最も偉大な芸術家100人」の一人に唯一の日本人として北斎を選び、また来年切り替わる新パスポートのデザインに「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が採用されたように、北斎は名実ともに我が国を代表する芸術家と言えよう。

 昨年はロンドン、大阪、東京の三都市で北斎関連の大規模展覧会が開催され、いづれも稀に見る盛況を博した。ロンドンの大英博物館で開催された特別展「北斎-大波の彼方へ」は、連日行列が出来るほどの人気だったそうだ。改めて内外に北斎の存在感を強く印象付けた感がある。来年2019年は没後170年、再来年2020年は生誕260年の記念イヤーに当たり、新たな展覧会も予定されているとの情報もある。

 こうした国内外の北斎ブームに伴い、晩年の北斎を支えた娘の応為(三女・阿栄 / 生没年不詳)も国際的注目を浴びている。応為は父北斎に画技を学んで「名手」の評判高く、北斎自身も美人画は自分を上回ると認めるほど優れた技量の持ち主だった。応為は商家や旗本の娘らを門人をとり画技を教えていたが、北斎の彩色を手伝ったり時には代作することもあったと考えられている。確認されている作品は極めて少ないが、繊細で緻密な筆致と立体的陰影を表わす美しい賦彩に特徴があり、北斎を通じて西洋絵画の描法を学んだと考えられる。代表作は太田記念美術館が所蔵する《吉原格子先之図》で浮世絵ファン必見の名作である。未見の方は是非一度ご覧いただき応為の魅力に触れていただきたい。

 応為は、一度北斎門人の南沢等明に嫁したがわずか数年で出戻り、以後父が亡くなるまで起居を共にしその創作活動を傍らで支えた。父譲りの男勝りの性格だったと伝えるが、母ことは応為が出戻って間もなく亡くなったから、女手を無くした老年の父への娘らしい気遣いもあったのだろう。

 応為が出戻った5年ほど後の天保3年(1832)からいわゆる天保の大飢饉が始まり、天保10年(1839)頃まで続く。江戸も例外ではなく、天保7年(1836)頃には市中に餓死者が多数横たわる惨状であったから、浮世絵どころではなく北斎の仕事も激減した。北斎は一計を案じ、紙を手当たり次第に集めて肉筆画を描き、画帖にして市中の画草紙屋で販売したところ有名な北斎の肉筆画ということで買う者が現れ、ようやく餓死を免れたという。北斎は、絵本『冨嶽百景』の初編を刊行した天保5年(1834)75歳に画号を「画狂老人卍」に改めるとともに、肉筆画の制作に傾注していった。なにかと制約の多い浮世絵に限界を感じより自由な創作の場を求めたと言われるが、上記のように切実な事情もあったのだろう。

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本所達磨横町は隅田川に掛る駒形橋の東岸附近にあった。当時橋は無く「駒形の渡し(竹町の渡しとも)」があった。

 大飢饉が終焉する天保10年(1839)、北斎80歳の時、北斎父娘は本所達磨横町で火事に遭遇し、書き溜めた貴重な縮図や画材を含む全財産を失ってしまった。江戸は火事が頻発することで有名で、江戸市民は火事に遭わずに一生を終えられることは稀だったが、この時まで北斎は火事に遭遇することがなく、人の求めに応じ鎮火の守札を書き与えたこともあったというから、北斎もこの災厄は相当なショックであったろう。失った画材の代わりに徳利を打ち割ってその破片を筆洗や絵の具皿にして絵を描いたと伝える。

 天保12年(1841)、老中水野忠邦による悪名高い天保改革が始まると、綱紀粛正と奢侈禁止は庶民生活にも及び、翌天保13年から浮世絵を含む出版も厳しい統制を受けることとなった。6月に出された最初の出版統制令は、歌舞伎役者、遊女、芸者等の一枚摺錦絵を禁止し、北斎と親しい戯作者柳亭種彦(旗本・高屋彦四郎知久)の人気作品『偽紫田舎源氏』や為永春水の人情本などが発禁処分となり、関係者多数が処分された。続いて11月には出版物の名主検定制度が導入され、錦絵の彩色は七、八度摺りまで、三枚続きを超えるものが禁止された。天保改革による統制は、翌年9月に水野が失脚すると徐々に緩み始めるが、影響はしばらく続いた。

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一勇斎国芳《源頼光公館土蜘作妖怪図》(国立国会図書館蔵)

 江戸の民衆は天保改革を憎んだ。それを裏付ける逸話のひとつとして一勇斎国芳が描いた錦絵を廻る話がある。天保14年に出版された国芳の《源頼光公館土蜘作妖怪図》は三枚続きの錦絵で、古くは平家物語に記され、能や歌舞伎の演目ともなった源頼光の土蜘蛛退治を画いたものである。頼光とその四天王が憩うその背景の暗闇の中で、妖怪の合戦が行われるという猟奇的な図柄である。転寝する頼光は今まさに背後から土蜘蛛に襲われようとしている。この版画が発売されるや、天保改革を皮肉った「判じ絵」と評判になりさっそく様々な解釈がなされた。いわく頼光は将軍徳川家慶、その前に坐す四天王の一人卜部季武は沢瀉の家紋から老中筆頭の水野忠邦とされ、他の四天王も真田、堀田、土井ら改革に携わった老中に擬せられた。版画が直ちに発禁処分となったことは言うまでもない。その後水野が失脚すると、暴徒化した江戸市民により屋敷が襲撃される騒ぎも起きている。

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葛飾北斎《日新除魔》より天保14年12月25日の部分

 丁度この時期、天保13年(1842)11月頃から翌14年(1843)12月まで、北斎は「日新除魔」と称して魔を祓う唐獅子の絵を毎日描いた(現在九州国立博物館が所蔵する重要文化財《日新除魔図》はその一部)。また、85歳から86歳にかけての天保15年(1844)、弘化2年(1845)には信州小布施の豪商高井鴻山の招きに応じて応為とともに小布施に滞在し祭屋台天井画を描いたが、鴻山を通じて松代藩家老の小山田氏と知己になり、その依頼で着彩画の《日新除魔》を描いた。「日新除魔」を描いた理由については、度々北斎を苦しめた孫の放蕩という魔を祓いためだとか、長寿を願ってなどと説明されているが、両説ともなぜこの時期に限って描いたのか十分な説明ができない。ひとつの仮説だが、北斎親子を含む庶民を苦しめる天保改革という魔を除くことを願い、除魔図を描き続けたのではなかったろうか。

 「画狂老人卍筆齢八十五歳」(天保15年)」の款記を有するボストン美術館の《唐獅子図》袱紗は、いわば「日新除魔」の集大成とも言うべき作品である。上質な縮緬の絹地の中央に墨画淡彩で雄渾な唐獅子がことさら念入りな筆致で描かれている。獅子の周囲を丸く囲むように描かれた華麗な色彩の牡丹は弟子の筆と考えられているが、応為ではないかとする説が有力である。父娘合作とも考え得るボストン美術館の《唐獅子図》袱紗は、先に紹介した小山田家本《日新除魔》をはるかに凌駕する殊更念入りな筆致と用いられた高価な画材から、しかるべき有力者の求めによるものと推測される。

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旧本所亀沢町榿馬場界隈(現墨田区両国四丁目付近)

 《日新除魔》を描き始めた天保13年当時の北斎は、本所亀沢町の榿(はんのき)馬場附近に住んでいた。JR両国駅東口近くにある榛(はんのき)稲荷神社は、この馬場に祭られていた社で、北斎宅は神社裏手の現在東京東信用金庫が建つあたりと考えられる。有名な逸話だが、北斎は掃除を嫌い、狭い室内には食べ物の包装紙などゴミの類が山のように積まれていたという。北斎門人の一人、露木為一による《北斎仮託之図》(国立国会図書館蔵)はこの頃の北斎父娘を描いたもので、長煙管を手にし、父の画く姿を振り返るようにして眺めている応為の左奥には、例のゴミの山がうずたかく描かれている。すみだ北斎美術館内に再現された北斎アトリエはこの絵をもとにしたものである。このようなゴミ屋敷から幾多の名作が生まれたという事実には、いささか複雑な想いを感じる。北斎とその娘応為の芸術は、泥中から出でて気高く咲く美しい蓮の花のようなものであろうか。

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露木為一《北斎仮宅之図》(国立国会図書館蔵)

 嘉永2年(1849)に北斎が亡くなり暫くすると、応為は実弟の加瀬崎十郎を頼ったと見られる。﨑十郎は御家人の加瀬家を継ぎ、本郷弓町に屋敷を構えていた。男勝りの応為は崎十郎の妻と気が合わず不仲であったという。北斎の孫によれば応為は、安政4年(1857)作品の注文を受けて東海道戸塚宿に出かけた後消息を絶ったという。また北斎と交流のあった演劇研究家の関根只誠の証言によれば、加賀の前田公が老齢の応為を憐み金沢に迎え彼の地で亡くなったというが、確たることは分からない。



※葛飾北斎《日新除魔》、一勇斎国芳《源頼光公館土蜘作妖怪図》、露木為一《北斎仮宅之図》の画像は「国立国会図書館デジタルコレクション」より転載させていただきました。謝して御礼申し上げます。




【主な浮世絵専門美術館と浮世絵コレクション】


太田記念美術館
東京都渋谷区神宮前1-10-10
電話03-5777-8600(ハローダイヤル)

すみだ北斎美術館
東京都墨田区亀沢2-7-2
電話 03-6658-8931

河鍋暁斎記念美術館
埼玉県蕨市南町4-36-4
電話 048-441-9780

菱川師宣記念館
千葉県安房郡鋸南町吉浜516
電話 0470-55-4061

鎌倉国宝館(氏家浮世絵コレクション)
神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-1
電話 0467-22-0753

日本浮世絵博物館
長野県松本市大字島立字新切2206-1
電話 0263-47-4440

北斎館
長野県上高井郡小布施町大字小布施485
電話 026-247-5206

静岡市東海道広重美術館
静岡県静岡市清水区由比297-1
電話 054-375-4454

島根県立美術館(永田生慈氏浮世絵コレクション※)
島根県松江市袖師町1-5
電話 0852-55-4700
※2019年3月頃公開予定。

※詳しい情報は各館へお問い合わせ下さい。

August 10, 2018

注目、フェルメール展。


いつもブログ「美術趣味」をご覧頂きありがとうございます。

先日、国立新美術館にて開催中の「ルーヴル美術館展 肖像芸術--人は人をどう表現してきたか」を観覧してきました。
本展覧会では、エジプトの彫像やナポレオンのデスマスクなど、様々な人物の「顔」、
人の似姿を描出する数々の肖像が並びました。
肖像画ジャンルの歴史には、理想像としての顔、あるいは酷似した顔を表現したものとがあり、
時代や国で人々が肖像に求めた美徳が変化していることがわかります。


さて、人の顔といえばあの有名な、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」についてはどうでしょうか。


今年秋には、上野で「フェルメール展」が予定されています。
作品が35点ほどしか現存していないともいわれるフェルメール作品うち、8点が来日するということで、
先日女優石原さとみさんの発表により、来日するすべての作品が明らかになりました。
「牛乳を注ぐ女」など、人気作品を東京で一度に観ることができますので今から期待が高まります。
フェルメール展は、完全時間予約制とのこと。
フェルメールのほとんどの絵はサイズが小ぶりですので、ゆったりと観覧できる予約制、ありがたいです。


フェルメールと言えば「真珠の耳飾りの少女」が大変有名ですが、この有名な人物画は肖像画ではなく「トロ―二―」といわれ、特定できないモデルを描いたもの、実在する人を描いていると推測されるとしても、架空の人物あるいは
性格のタイプの習作を意図するものとされています。
当時のオランダのものではないトルコ風ターバン、
大粒の真珠の耳飾りを身に着けた異国風の少女は、観る者に彼女がどんな人物なのかを想像させ、ひきつける魔力があります。
所蔵美術館のマウリッツハイス美術館では、「ガール(少女)」の愛称で呼ばれ、
モデルの正体は分かっていません。

注目のフェルメール展、今から楽しみです。


下記、商品のご紹介です。
ヨハネス・フェルメール
彩美版®《真珠の耳飾りの少女》
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®The Bridgeman Art Library/PPS


希望小売価格 90,000円(消費税は別途申し受けます)
[仕様体裁] 
技  法:彩美版®、シルクスクリーン手摺り、天然ラピスラズリ使用
画  面:キャンバス
画 寸 法:41.0cm×31.8cm(F6サイズ)
額 寸 法:54.4cm×45.2cm
額  縁:金箔仕上げ、アンティーク調特製木製額、アクリル付き
重  量:約1.8kg
解  説:谷岡清(美術評論家)
原画所蔵:マウリッツハイス美術館(オランダ)
発行:共同印刷株式会社
寸法・重量等は、天然材料を使用し、一点ずつ手作りのため、表記と異なる場合がございます。
作品の色彩等、画面と現品で多少異なる場合がありますが、ご了承願います。
彩美版(R)は共同印刷株式会社の登録商標です。


お問い合わせ
共同印刷株式会社 アート&カルチャー事業
TEL 03-3817-2290(土日祝は除く平日10:00~17:00)

July 26, 2018

港町、横浜の美術館のモネ展。



美術趣味をご覧いただきまして、ありがとうございます。
連日、酷暑が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は横浜美術館で9月24日まで開催されている「モネそれからの100年」を見に行ってまいりました。印象派の画家モネが「睡蓮」大装飾画の制作を着手してから約100年の時が過ぎましたが、モネは今でも様々なアーティストに影響を与えています。この展覧会ではモネの作品25点と、後世代の26人の作家のアート作品が展示されています。後世代の作品と、モネを紐づけて見るというテーマから改めてモネの魅力を読み取ることができます。


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横浜美術館は日本を代表する建築家の丹下健三の設計による、シンメトリーが美しい石造りの建物です。


本展覧会では、なじみ深い一連の「睡蓮」の他にも、日本初公開の「バラの小道の家」も展示されています。現代作家の作品ではないかと思うほどの色使いで、鮮やかでインパクトのあるバラの赤に特徴がある作品です。この作品を見ていると改めてモネが光や色彩表現の探求に情熱を傾けて挑戦していたかを感じます。
現代作家は、ロスコやリキテンスタイン、ゲルハルト・リヒターなど実に様々な作家の作品が並びます。日本の現代美術家で木版画を制作する湯浅克俊氏は、この展覧会のために制作した新作4点を展示しています。湯浅氏の作品は、モネの庭にある池を黒1色で表現した日本と西洋の両面を持つような不思議な作品でした。この展覧会では、モネを通じて新しくお気に入りの作家を見つける楽しみもあります。


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美術館に併設されているカフェ小倉山では「モネそれからの100年」限定メニューが楽しめます。モネの睡蓮をイメージした「睡蓮フロート」はとてもカラフルで涼し気。アイスのったグリーンのソーダの中に、赤、青、黄色などのナタデココが浮かんでいます。

皆様もモネの世界を堪能されてはいかがでしょうか。



さて、私どもの商品ラインナップにもモネがございますので、ご紹介をいたします。


「睡蓮の池」
1900年の末、デュラン=リュエル画廊でモネの「水の庭」の連作12点が展示されました。これは1899年と1900年の夏に描かれたモネの水の庭を描いた最初の連作です。好評を博したこの連作はいずれも睡蓮の池に掛かる橋を描いたもので、全体として統一感がありつつも、作品ごとの個性が際立つ作品群です。特にメトロポリタン美術館所蔵の「睡蓮の池」は、あふれる光と自然の息吹に満ち、深い緑が印象的です。本作品は連作の中では珍しい縦型の構図により、睡蓮とその池の反射の描写がより際立つ作品となっています。これらの連作は、モネの集大成である大装飾画の前触れとなる作品群です。
私どもの「睡蓮の池」は、メトロポリタン美術館より正式に提供された画像を使用し、卓越した絵画複製技術を駆使して再現をしました。


「睡蓮」大装飾画、「睡蓮、水のエチュード - 雲」
オランジュリー美術館にある「睡蓮」大装飾画は、モネ芸術の集大成として描かれた記念碑的作品です。これらはモネの友人で元首相のクレマンソーの働きかけにより、第一次世界大戦の終結を記念して、フランス国家に寄贈されました。「印象派の殿堂」と呼ばれるオランジュリー美術館は、「睡蓮」大装飾画を収蔵するため、ナポレオン3世のオレンジ植物園を改造し1927年に創設されました。
私どのもの「睡蓮、水のエチュード - 雲 」はオランジュリー美術館の睡蓮の間の第一室に飾られている「雲」の全画面より作品のハイライト部を、フランス国立美術館連合・グランパレ(RMN-GP)の画像協力を得て制作しました。




睡蓮の池 .jpg

ⓒ The Metoropolitan Museum of Art
Image source:Art Resource,NY/PPS通信社

クロード・モネ「睡蓮の池」
本体価格:115,000円(消費税等は別途)
限定:200部
画面寸法:天地53.0cm×左右42.1cm
額寸法:天地66.0cm×左右55.1cm×厚み3.0cm
技法:彩美版(R)シルクスクリーン手刷り
用紙:キャンバス
額装:木製デコレーション金箔額(国産ハンドメイド)、アクリル付き
重量:4.0kg
監修:高橋明也(美術史家/三菱一号館美術館館長)
原画所蔵:メトロポリタン美術館 H.O.ハヴメイヤー・コレクション
発行:共同印刷株式会社


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Photo ⓒ RMN-Grand Palais (musée de l'Orangerie) /
Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcom

クロード・モネ「睡蓮、水のエチュード - 雲」
本体価格:128,000円(消費税等は別途)
限定:200部
画面寸法:天地28.3cm×左右91cm
額寸法:天地38.2cm×左右100.8cm
技法:彩美版(R)シルクスクリーン手刷り
用紙:キャンバス
額装:木製デコレーション金箔額(国産ハンドメイド)、アクリル付き
重量:3.3kg
監修:千足伸行(成城大学名誉教授/広島県立美術館館長)
原画所蔵:オランジュリー美術館
発行:共同印刷株式会社


寸法・重量等は、天然材料を使用し、一点ずつ手作りのため、表記と異なる場合がございます。
作品の色彩等、画面と現品で多少異なる場合がありますが、ご了承願います。
彩美版(R)は共同印刷株式会社の登録商標です。


お問い合わせ先。
共同印刷株式会社 アート&カルチャー事業
お電話03-3817-2290(土日祝は除く平日10:00~17:00)

July 6, 2018

夏の到来



いつもブログ『美術趣味』をご覧頂きましてありがとうございます。
今年は観測史上最も早く梅雨が明けてしまい、長い夏となりそうですね。

夏のお花と言って多くの方が思い浮かべるのは、「朝顔」だと思います。小学生の頃は誰しもが、観察日記などをつけられた記憶があると思います。そんな馴染み深い朝顔ですが、今年も7月上旬に東京下町の夏の風物詩として全国的にも名高い「入谷の朝顔まつり」が開催されました。朝顔まつりというだけあって、開始時間はなんと朝5時です。
この朝顔まつりは、入谷鬼子母神を中心として言問通りに60軒の朝顔業者と80軒の露店が並び、毎年40万人の人が訪れるそうです。私が行ったのは、お昼過ぎだったのですが、それでも所狭しと連なる露店に多くの人々で賑わっていました。残念ながら花は閉じているものが多く、やはり早朝に行かねばと痛感しました。

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そして、7月下旬には当社からほど近い徳川家ゆかりの伝通院や源覚寺(こんにゃく閻魔)境内で、「文京朝顔・ほおずき市」が行われます。夏の到来を告げる素敵な催しです。皆さまも是非、足を運ばれて季節を感じて頂ければ幸いです。


【当社商品のご紹介】
さて今回ご紹介するのは、奥村土牛「朝顔」です。



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奥村土牛 《朝顔》
販売価格 99,750円(税込)


<仕様体裁>
技法 彩美版、本金泥手彩色
原画 華禽大塚美術館所蔵
画寸 天地38.2cm×左右52.8cm
額寸 天地57.5cm×左右71.5cm
重量 約4kg
用紙 版画用和紙(鳥の子)
額縁 特製木製額、アクリル付(国産、ハンドメイド)


※「彩美版」は共同印刷株式会社の登録商標です。
※本作品は軸装仕様もございます。


June 22, 2018

【商品紹介】クリムト《ヒマワリの咲く農家の庭》


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いつもブログ『美術趣味』をご覧頂きましてありがとうございます。

 湿った空気が押し寄せる梅雨の時期ではありますが、梅雨の中休みでしょうか時折、雲の合間から射す陽射しが眩しく夏を感じました。路地に咲いている花や生い茂る木々を眺めて季節を感じるのが好きですが、少し元気をもらいたくてよく花を飾ります。先日、店先で一際鮮やかに咲いている向日葵が目に留まり、思わず手が伸びました。今年の6月21日、一年間でもっとも日が長くなる夏至を迎え、いよいよ夏本番の季節がやって参ります。


 今回は、没後100年を記念し、ウィーン世紀末を代表する画家であるグスタフ・クリムトの《ヒマワリの咲く農家の庭》をご紹介いたします。


 クリムトは後半生、毎年夏に都会の喧騒から解放され、ザルツブルクの東側にある避暑地ザルツカンマーグートで過ごし多くの風景画を描き続けました。特徴的である正方形の画面は、決して任意に選択されたものではなく、厚紙を切り抜き正方形のファインダーを作り、そこから覗いた風景を描いたものでした。それは密室的な落ち着き、安定性などの印象を強め、小さいながらも心地よい暖かさを感じさせてくれます。


 クリムトにとって風景というテーマは、自らを優しく迎え入れてくれる憩いであり、ウィーン大学天井画作品に対する批判を受けて都市ウィーンに疲弊していた心に、くつろぎと回復を与えてくれるものだったのではないでしょうか。


 本作は、クリムトが遺した多くの静謐なる風景作品の中でも、特に華麗でクリムトの装飾的美的センスを遺憾なく発揮した名作だといえます。画面いっぱいに花が満ち溢れ、瑞々しく咲き誇る自然につつみこまれているような感覚は、まさに極上のくつろぎといえるでしょう。


 煌めく生気を与えてくれる百花繚乱の「色彩のシンフォニー」。
 ぜひお手元でお楽しみください。





彩美版®
クリムト 《ヒマワリの咲く農家の庭》 
販売価格 115,000円+税
限定200部発行


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©Belvedere, Vienna / coordinated by Uniphoto Press


<仕様体裁>
監修・解説 千足 伸行(美術史家/成城大学名誉教授・広島県立美術館館長)
原画所蔵 ベルヴェデーレ宮殿(オーストリア絵画館)
技法 彩美版®、シルクスクリーン手摺り
用紙 キャンバス
額縁 特注木製額金箔貼りハンドメイド仕上げ、アクリル付(日本製)
画寸 天地49.0cm×左右49.0cm
額寸 天地62.5cm×左右62.5cm×厚さ3.0cm
重量 約3.3kg
証明 額裏にベルヴェデーレ宮殿(オーストリア絵画館)公式認定証を貼付
発行 共同印刷株式会社



※寸法・重量は天然材料を使用しており手作りのため、表記と若干異なる場合があります。
※「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。
※本ブログ掲載記事及び画像等の無断転載を禁じます。

June 8, 2018

梅雨に輝く花々


 暑い日が続いていますが、いよいよ全国的に梅雨に入りましたね。長く続く雨は確かに鬱陶しいですが、植物を育てる大事な慈雨です。個人的な思い出で恐縮ですが、子供の頃は雨の庭を眺めるのが大好きでした。当時家で飼っていた犬と一緒に縁側に寝転んで、雨に濡れる植物の新鮮な緑を眺めながら静かな雨音に耳をそばだて、立ち上ってくる湿った土の匂いを味わったものでした。

 あじさい(水元公園).JPG

 梅雨時の花と言えば、私はまず紫陽花を思い浮かべます。紫陽花は日本固有のガクアジサイを原種として江戸時代以来様々な品種が作られました。西洋にもたらされたものは今日セイヨウアジサイと呼ばれる園芸品種となり、日本に里帰りしてこれもいま広く愛されています。梅雨時の花という先入観も伴ってか、アジサイは晴れた日より雨の日に一段と美しく見えるようです。花や葉の色がより深味を帯びた耀きを放っているかのように思えます。

 がくあじさい(水元公園).jpg





 梅雨時の花として、私が次に思い浮かべるのは睡蓮です。未刻(午後2:00頃)に花開くことから和名はヒツジグサ(未草)と名づけられました。一見して蓮と良く似ており同じ仲間と思われがちですが、睡蓮と蓮とは系統の異なる植物だそうです。蓮はインド原産ですが睡蓮は日本、中国、ヨーロッパ、北アメリカなど北半球に広く分布しています。

 すいれん.JPG

 睡蓮と言えばクロード・モネ(1840-1926)の連作を思い出されることでしょう。モネが生涯のテーマとなる睡蓮を描き出したのは1899年頃と言われています。1883年モネは生涯の棲家となるジヴェルニーに移り住みます。ジヴェルニーはパリから70kmほど離れたセーヌ川下流の村です。その7年後には借家であった屋敷と土地を買い取り本格的な造園に着手します。

 モネは自身が庭師と言えるほど造園知識が豊富で、庭造りを愛していたそうです。「睡蓮」連作の舞台となった「水の庭」はマレ通りを挟んだ屋敷の向かい側に小さな睡蓮池があったのを活かしこれを拡張したものです。

 他の印象派の画家同様モネも日本の浮世絵から多大のインスピレーションを受けました。モネ自身浮世絵を蒐集しジヴェルニー邸の食堂をはじめとした部屋の壁面には多くの浮世絵が飾られていました。現存する浮世絵コレクションの数は200点を優に超えます。

紅白スイレン(水元公園睡蓮池).jpg

 睡蓮が繁茂する「水の庭」は浮世絵から着想を得て作られた庭です。造園が始まったのは1893年。モネはフランスの育種家が作出した赤い花びらの睡蓮を植え、歌川広重の『名所江戸百景 亀戸天神境内』に描かれた太鼓橋をモデルに「日本の橋」を掛けました。橋の上には浮世絵に描かれている藤棚も設けました。

 先に述べたようにモネは1899年頃から「睡蓮」連作の制作に着手します。この連作という概念自体、浮世絵からヒントを得たと言われています。1901年には周辺の土地を買い増して池を拡張します。これによって池の大きさは当初の4倍ほどになったそうです。

 モネの連作「睡蓮」やそのモデル「水の庭」は単純に日本趣味と言ってよいものではないだろうと思いますが、多くの日本人がモネの「睡蓮」に魅了されるのは、そこに精神的波長の共鳴を感じ取っているからかもしれません。

すいれん(アップ).jpg







【展覧会情報】

モネ それからの100年

会場 横浜美術館
   横浜市西区みなとみらい3-4-1
会期 7月14日-9月24日
休館 木曜日(8月16日は開館)
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)




【関連商品のご案内】

モネ「睡蓮、雲」商品画像900pix.jpg
Photo ⓒ RMN-Grand Palais (musée de l'Orangerie) /
Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcom

※画像をクリックすると大きく見られます。


彩美版®
クロード・モネ 《 睡蓮、水のエチュード-雲 》
Claude Monet
Les Nymphéas, Étudu d'eau:Les Nuages
販売価格 128,000円+税
限定200部発行


<仕様体裁>
原 画 オランジュリー美術館(Musée de l'Orangerie)所蔵
監 修 千足 伸行(成城大学名誉教授/広島県立美術館長)
限 定 200部
技 法 彩美版®、シルクスクリーン手摺り
用 紙 キャンバス
額 縁 木製デコレーション金箔額(国産ハンドメイド)、アクリル付き
画 寸 天地28.3×左右91㎝(30号)
額 寸 天地38.2×左右100.8㎝
重 量 3.3㎏
発 行 共同印刷株式会社



クロード・モネ 《 睡蓮の池 》
Claude Monet / LE BASSIN DES NYMPHÉAS
販売価格 115,000円+税
限定200部発行


睡蓮の池 .jpg

ⓒ The Metoropolitan Museum of Art
Image source:Art Resource,NY/PPS通信社



※画像をクリックすると大きく見られます。


<仕様体裁>
原 画 メトロポリタン美術館
H.O.ハヴメイヤー・コレクション
監 修 高橋明也(美術史家/三菱一号館美術館館長)
限 定 200部
技 法 彩美版®、シルクスクリーン手摺り
用 紙 キャンバス
額 縁 木製デコレーション金箔額(国産ハンドメイド)、アクリル付き
画 寸 天地53.0×左右42.1㎝
額 寸 天地66.0×左右51.1㎝×厚み3.0㎝
重 量 4.0㎏
発 行 共同印刷株式会社



彩美版®
中村岳陵 《八仙花》
販売価格 120,000円+税


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<仕様体裁>
原画 華鴒大塚美術館所蔵
解説 谷岡 清(美術評論家)
技法 彩美版®
画寸 天地42.6cm×左右52.6cm
額寸 天地60.7cm×左右70.8cm
重量 約3.6kg
用紙 特製絹本
額縁 特製木製額、アクリル付(国産、ハンドメイド)
※ この作品は軸装もございます。
※ 「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。


May 24, 2018

生誕140周年記念 鏑木清方「朝涼」のご案内


いつもブログ≪美術趣味≫をご覧いただき、まことにありがとうございます。

1878年(明治11年)8月生まれの鏑木(かぶらき)清方は、今年生誕140周年を迎えます。
近代美人画の第一人者として「西の(上村)松園、東の清方」と称せられ、明治から昭和の長きにわたり活躍、昭和47年(1972年)に93歳でお亡くなりになりました。
清方の単なる美人画に留まらない緻密に描き上げた風俗描写、情緒あふれる文学性や豊かな芸術性は今なお多くの人を魅了し続けております。

さて今回ご紹介の「朝涼(あさすず)」は、清方終焉の地、鎌倉雪ノ下に建てられた鎌倉市鏑木清方記念美術館が所蔵する名品中の名品です。

帝展の審査員をつとめ画壇での地位を築いたその頃、大正12年9月1日、清方は東京・本郷龍岡町の自宅で関東大震災に遭遇しました。「朝涼」はその翌々年(大正14年)、震災後初めて開催された第6回帝展で発表された作品です。

金沢八景の別荘でひと夏を過ごしたある日の早朝の空に、画家はふと残月が淡くかかるのを見つけ、長女をモデルに思いを込めて描き上げました。
清らかな女性のすらりとした立ち姿、たおやかな手つき、背景に蓮の花を配す造形は、安らかに心を落ち着かせる風情を漂わせ、細部にまでこだわりを感じさせます。

震災の記憶が作品にも反映しているのでしょうか。画中の若き女性の強い意思をあらわす表情、印を結ぶかのような手つき、紫の衣を羽織り、蓮の葉を背にするその姿は恰も菩薩像を思わせるかのようでもあります。
当時の新聞でも清らかな作品の様子が話題となり、清方の画業の転機となる重要な作品と評されました。

昭和29年文化勲章受章の名匠、鏑木清方が描いたみずみずしさ漂う、美しき本作「朝涼」を皆さまぜひお手元でお楽しみ下さい。



朝涼(背景グレー階調)_700pix.jpg


[仕様体裁]
画面寸法 天地100.0×38.5cm
表装寸法 天地169.0×57.0cm
技 法  彩美版(R)、シルクスクリーン手摺り
用 紙  特製絹本
表 装  三段表装
表装材料 天地:白茶無地
     中廻:薄茶綿ムラ経
      一文字・風帯:牙地唐花唐草文金襴
     軸先:朱塗頭切
     箱:柾目桐箱、タトウ入        
限 定   100部
原 画   鎌倉市鏑木清方記念美術館 所蔵
解 説   宮崎徹(鎌倉市鏑木清方記念美術館学芸員)
価 格   194,400円(税込)


次回の美術趣味ブログの更新は6月8日(金)です。


May 11, 2018

初夏の花


「美術趣味」をご覧いただき、ありがとうございます。

夏を感じさせるような強い陽射しに
すでに身体がついていかない今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。


さて、今まさにツツジが見頃の季節となりました。
強い陽射しにパッと映え、目の覚めるようなピンクの
群生が元気を与えてくれます。


FullSizeRender.jpg


都内ツツジの名所は根津神社のつつじ庭園があります。
"つつじまつり"はGWまで行われてますが、
行きたいと思いつつ今年もいけませんでした...。

そのかわりに
小倉遊亀先生の《初夏の花》で元気を貰いたいと思います!


shokano.jpg


《初夏の花》は、小倉遊亀先生が飛躍をみせた
60代に描かれた名作です。
105歳でご逝去されていますが、80歳を過ぎても活舌よく、
いつでも60代のように若々しくいらっしゃったそうです。

本作は、天に向かって真っすぐに伸びる枝葉と、
軽やかで明るさにみちたツツジやサンポウカンが
まさにご本人のように生命力に溢れております。

インドア派の方もお忙しい方もぜひお手元で、
新芽の清々しい季節をお楽しみ頂ければと思います!


<仕様体裁>
監修 有限会社 鉄樹
原画 名都美術館 所蔵
解説 鬼頭美奈子(名都美術館 主任学芸員)
限定 200部
技法 彩美版®、シルクスクリーン手摺り、プラチナ泥使用
用紙 版画用紙
額縁 特注木製額純銀箔仕上げ、交織つむぎマット、アクリル付き
証明 著作権者承認印を奥付と画面左下部に押印
画寸 天地45.5×左右38.4㎝
額寸 天地65.6×左右58.5㎝
重量 3.7㎏
本体価格 190,000円+税
発行 共同印刷株式会社
※寸法・重量は天然材料を使用しており手作りのため、表記と若干異なる場合があります。
※「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。
※本ブログ掲載記事及び画像等の無断転載を禁じます。

April 25, 2018

生誕150年記念! 横山大観

去る4月13日金曜から竹橋近くにある東京国立近代美術館で「生誕150年 横山大観展」が開催されました。明治から昭和を駆け抜けて日本美術界を牽引した巨匠の大回顧展です。ありがたいことに東京展は開館時間を延長して、金曜・土曜は夜の8時まで開館しています。会社が終わってからでも間に合うので、早速行ってみることにしました。
さて入場してみると、鑑賞しているお客様は帰宅途中に寄ったと思しき善男善女。金曜の夜ということもあってか人が多いものの、会場の雰囲気に余裕がありリラックスして作品と対峙することができました。これも金曜の夜の魔法の成せる技かもしれません。展示は「屈原」の迫力ある大画面から始まり、時代順に展示されています。何れも貴重な掛軸や、屏風などの作品が次々と現れます。総出品点数約90展にもなる大回顧展だそうです。なんといっても見所の一つは、全長40メートルを超える日本一長い画巻、「生々流転」(重要文化財)ではないでしょうか。水の一生をテーマに描いたこの作品は、一粒の滴が川となり、海に注ぎ、雲となって天へ昇る。そしてまた水の一生が繰り返されるストーリーになっています。この画巻を見ていると、映像が流れていくような錯覚にとらえられます。5月8日以降は「夜桜」1929年と、「紅葉」1931年も展示されるので、また訪れてみたいです。週末の帰宅途中で、日本の美術・文化に触れられて心豊かに家路につくことができました。
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<夜に浮かぶ美術館の光>


「生誕150年 横山大観展」
東京国立近代美術館 4月13日(金)〜5月27日(日)
京都国立近代美術館 6月8日(金)〜7月22日(日)
詳しくは「生誕150年 横山大観展」のホームページなどをご覧ください。



さて横山大観といえば、上野の池之端不忍池にある「横山大観記念館」も忘れてはなりません。大観の終の住処となった邸宅を「横山大観記念館」として公開しています。こちらは国指定 史跡及び名勝になっています。ここで大観は数々の作品を制作しました。大観がデザインした建築と庭、当時のままの画室を見ることができますので、是非こちらも訪れてみてはいかかでしょうか。


公益財団法人 横山大観記念館
東京都台東区池之端1-4-24
TEL03-3821-1017
開館の日時などは大観記念観のホームページなどをご覧ください。
http://taikan.tokyo/



「生誕150年 横山大観展」でも展示され、横山大観記念館で所蔵している晩年の傑作「霊峰飛鶴」。当社ではこの作品を横山大観記念館代表理事兼館長の横山隆様の監修で彩美版(R)として制作しています。
横山大観《霊峰飛鶴》(軸)_600pix.jpg
商品は額装もございます。


霊峰飛鶴(れいほうひかく)
本体価格:120,000円(消費税は別途申し受けます)
監修・解説 横山隆(公益財団法人横山大観記念館理事兼館長)
原画所蔵 公益財団法人横山大観記念館
限定 950部
技法 彩美版(R)シルクスクリーン手刷り、本金泥使用
用紙 特性絹本
本商品は軸装と額装をご用意しています。
【額装仕様】
額縁 特性木製額金泥仕上げ、アクリル付き
画面寸法 天地39.2×左右52.8cm
額寸法 天地58.7×左右72cm
重量 約3.6kg
証明 額裏に公益財団法人横山大観記念館の監修検印証を貼付
【軸装仕様】
表装 三段表装
表装材料 天地:鼠地無地、中廻:金茶地大牡丹紋緞子、
     風帯・一文字:大橙金襴、軸先:新牙
証明 桐箱蓋裏に(公財)横山大観記念館の監修検印証を貼付
発行:共同印刷株式会社


寸法・重量等は、天然材料を使用し、一点ずつ手作りのため、表記と異なる場合がございます。
作品の色彩等、画面と現品で多少異なる場合がありますが、ご了承願います。
彩美版(R)は共同印刷株式会社の登録商標です。

プロフィール

共同印刷株式会社SP&ソリューションセンター アート&カルチャー部では、日本画を中心とした複製画や版画の制作、販売をてがけています。制作の裏側や、美術に関係したエッセーを続々とアップしていきます。尚、このサイトの著作権は共同印刷株式会社又は依頼した執筆者に帰属します。

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