« ツイッターはじめました。 | メイン | 永井荷風と木村伊兵衛 -二人の芸術家の邂逅- »

January 12, 2018

人気のゴッホ展 いよいよ京都へ


新年明けましておめでとうございます。
いつもブログ≪美術趣味≫をご覧いただき、まことにありがとうございます。
今冬はひときわ厳しい寒さが続いております。皆さまも健康には十分お気をつけ下さい。

さて上野の東京都美術館ではさる8日まで「ゴッホ展 巡り行く日本の夢」東京展が開催されました。わたくしは昨年末に鑑賞しましたので、ご参考までにレポートいたします。

展覧会のテーマはゴッホと「日本」の深い関わりを、ファン・ゴッホ美術館との国際共同プロジェクトのもと、新しい切り口で解き明かすという興味深いものでした。近年の研究成果も含め、ゴッホの創作の原動力となった日本への憧れと南仏アルルでの夢と挫折、ゴッホ死後の賞賛と理想化、後世への多大なる影響を丁寧に辿って行きます。

19世紀後半、東洋のエキゾチシズムに関心が高まりフランスにおいてジャポニスムが興隆した時代、ゴッホもまた日本の浮世絵に強く魅かれ、浮世絵の収集に走ります。自らも浮世絵版画を模写した油彩画を描き、「日本」にオマージュを捧げました(ゴッホ《花魁(渓斎英泉による)》)。日本では画家同士が師弟関係を結び、流派を築き芸道に切磋琢磨する様を知り、日本を理想の国と夢見ます。南仏の地アルルに日本のイメージをダブらせ、日本人のように画家同士で共同生活を営むことが、新しい芸術を生み出すと考えました。

理想と現実とのギャップからゴーギャンとのアルルでの共同生活は無残にも破綻し、ゴッホは精神的に深いダメージを負いましたが、却ってゴッホの芸術は一段と凄みを増し、他に類を見ないほどの前人未踏の境地に達したことはご存知の通りです。

ゴッホの死後、文物でその存在を知った日本の画家や文化人たちが、ゴッホゆかりの地を訪ね追悼を捧げるさまを関連資料で紹介し、展覧会は幕を閉じます。

このようにゴッホと「日本」をテーマに構成された展覧会は、充実した関連作品の展示もあって実に見応え十分の内容でありました。

年末の館内は待ち時間はなかったものの沢山の人で溢れかえっておりました。

注目のゴッホ展は北海道から東京を巡り、いよいよ1月20日からはファイナルの京都展を迎えます。関西のゴッホ・ファンの皆さま、どうぞお楽しみに。


IMG_0646.JPG


【京都展 展覧会情報】
ゴッホ展 巡りゆく日本の夢
会場 京都国立近代美術館
会期 1月20日(土)-3月4日(日) ※月曜休館(2月12日振休は開館)
時間 9:30~17:00 (金曜・土曜および11月2日は午後8時まで)



尚、お客さまからは弊社のゴッホ複製画のタイトルについてお問い合わせをいただくことが多くなっております。今回のゴッホ展にて本邦初公開された《夾竹桃と本のある静物》はこの展覧会において命名されたものですが、所蔵館のメトロポリタン美術館の目録では≪Oleanders≫(=夾竹桃)と記されており、フランスのレゾネでも≪Les lauriers roses≫として登録されております。弊社では当該作品の複製にあたり外国の表記に倣い《夾竹桃‐ローリエ・ローズ‐》と名付け、ゴッホの絵画制作史上における重要な結節点とも呼ぶべき本作を共同印刷の独自技法である彩美版®にて制作いたしました。



夾竹桃.jpg
©The Metropolitan Museum of Art.Image source:Art Resource,NY/PPS通信社




彩美版®
ゴッホ 《夾竹桃 ‐ローリエ・ローズ‐》

販売価格 115,000円+税
限定200部発行


■仕様体裁
監 修 千足 伸行 (美術史家/成城大学名誉教授/広島県立美術館館長)
技 法 彩美版®、シルクスクリーン手摺り
用 紙 キャンバス
額 縁 木製金箔額(国産ハンドメイド)、アクリル付き
画 寸 天地42.7×左右53.0㎝(10号)
額 寸 天地55.7×左右66.0×厚さ3.0㎝
重 量 約3.5㎏
発 行 共同印刷株式会社

※「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。


あの有名な《ひまわり》と並ぶアルル時代の静物画の傑作を、ぜひ貴方様のお手元でご鑑賞下さい。

最後に本年も美術趣味をどうぞよろしくお願いいたします。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://bijutsu-shumi.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/2206

コメントを投稿

※いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前に
このブログのオーナーの承認が必要になることがあります。
承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらくお待ちください。

※お問い合せについては、「お問い合せ」からアクセスしてください。
こちらのコメント欄には個人情報に関する内容は記載しないでください。

プロフィール

共同印刷株式会社SP&ソリューションセンター アート&カルチャー部では、日本画を中心とした複製画や版画の制作、販売をてがけています。制作の裏側や、美術に関係したエッセーを続々とアップしていきます。尚、このサイトの著作権は共同印刷株式会社又は依頼した執筆者に帰属します。

<   June 2018   >
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
 
 
 
ページの先頭に戻る