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May 13, 2016

さきたま古代探検


 埼玉県の誕生は、明治4年11月14日、埼玉県設置の大政官布告が出された時で、当初の管轄区域の中で最も広い郡が埼玉郡でそれが県名となりました。埼玉郡は当初は前玉郡(さきたまぐん)という表示もされ、前玉神社もさきたま古墳群そばにあり、埼玉(さきたま)の地こそ埼玉郡の中心地と考えられ、ここが県名発祥の地とされました。

 その場所、「さきたま古墳公園」に、GW連休の好天気の中初めて訪れました。行田市街地から南東約1㎞にある広さ約37haの地に、5世紀後半から7世紀初めまでに作られた9基の大型古墳が集まっています。駐車場に着く直前、草の生い茂ったなだらかな山が見え、胸がわくわくしました。それは二子山古墳というこの公園内で最も面積の大きな前方後円墳です。通常は周囲の堀に水があるのかもしれませんが、現在長期整備中のようで、水は見当たりませんでした。

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◆丸墓山古墳
 
 園内には芝生広場があり、5月4日に行われる火祭りのため用意されたわらの古代住居が建っていました。当日神話に模し、ここに火が放たれ燃やされるそうです。この広場からは四方に古墳が見渡せますが、目立つのは日本一の円墳と言われる丸墓山古墳です。高さ約19mで、階段で登頂できます。頂上からの眺めはなかなかのもので、ここからあの「のぼうの城」忍城(現在は行田市郷土博物館)も見渡せます。実際、1590年豊臣秀吉にこの城を水攻めで落とすよう命を受けた石田三成は、この丸墓山古墳頂上に陣を張ったそうです。(水攻めで沈まなかったこの城は「浮き城」と呼ばれました。)

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◆笑う埴輪

 古墳すべてを見て回りましたが結構な運動になります。園内には埼玉県立さきたま史跡博物館があり、古墳から発掘された埴輪や副葬品が展示されています。展示物の中でも稲荷山古墳から出土した「金錯銘鉄剣」は剣身の両面に115文字の銘文が記され歴史的価値の高い発見として話題となり、「画文帯環状乳神獣鏡」などとともに国宝となっています。それにしても、豊富で多様な埴輪に感じる古代人の造形センスは、あらためて見てもユーモラスで愛らしく、遠い昔の創作という気がしません。

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◆八幡山古墳石室

 この地域には古墳公園以外にもいくつか古墳はあり、それぞれ貴重な価値のあるもので、その中の1基に立ち寄ってみました。さきたま古墳群の北東方向、八幡山公園の一角にある「八幡山古墳」です。周辺は工場・住宅地でこんなところに古墳?とそれらしい場所が見つけられず迷ったのですが、さり気ない案内看板を見つけ、何とか辿り着きました。盛り上がった草地の上に、石を積んだ石室が露出し、奈良の石舞台に似ていることから「関東の石舞台」と呼ばれています。確かに独特の存在感があります。

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◆八幡山古墳石室内部

 入口には扉が設置されていますが、開いていて内部に入れます。中は昼でも暗くて、あまり居心地がよくありません。羨道、前室、中室、奥室と続きますが最後の奥室は真っ暗ということもあり、入る勇気はありませんでした。なお、本来古墳内にあるはずの石室が露出しているのは、昭和初期に沼の干拓に墳丘盛土が使われてしまったためで、石室がむき出しになった時点で事の重要性に気づいた当時の村長が保存へと動き埼玉県指定史跡となりました。古墳の規模は推定直径80m・高さ9.5mの円墳で石室全長16.7m。ちなみに、ここを築いたのは聖徳太子側近の舎人だったと考えられているそうです。

 遥かな古代のロマンに浸った一日でした。帰宅してから子供の高校日本史の教科書を見ると、さきほど史跡博物館で見た「金錯銘鉄剣」がしっかり掲載され、なるほどと展示物の重要性をあらためて認識しました。



■埼玉県立さきたま史跡の博物館
埼玉県行田市埼玉4834   TEL 048-559-1111(代表)
開館時間 9時~16時30分(入館受付は16時まで)
     7月1日~8月31日 9時~17時(入館受付は16時30分まで)
休館日 月曜日 (祝日、振替休日、埼玉県民の日(11月14日)を除く)
    12月29日~1月3日
観覧料 一般 個人200円 団体120円
    高校生・学生 個人100円 団体60円
    中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方(付き添い1名含む) 無料

■八幡山古墳石室
埼玉県行田市藤原町1-27-2
公開日 土曜日、日曜日および祝日(年末年始を除く)
公開時間 10時~16時

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