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October 17, 2007

秋恋し / 栖鳳の妙技

企画担当の「働きマン!」、ツネです。
ようやく涼しくなってきた昨今、当部では来春に発売する作品の選定や、秋〜冬柄商品の販売促進を進めています。
季節をほんのちょっと先取りする仕事なので、頭と体の季節感は終始ずれっ放しです・・・
 
竹内栖鳳 錦秋図京都画壇を代表する画家、竹内栖鳳の「錦秋図(きんしゅうず)」です。
 
くるりと返ったシジュウカラがかわいらしい。
えさでも啄ばもうとしているのでしょうか、上下さかさのすがたに愛嬌があります。
 
そのシジュウカラの留まっている枝の表現に、画家・栖鳳のひと工夫があります。

 
紅葉の葉、掲載の画像では少し黄色く濁って見える部分が、金泥(きんでい)によって表現されているのです。
 
「金泥」とは金色の絵具で、金箔をすりつぶして細かい粉末にしたものを膠(にかわ)液で練ったもの。
大きく分けて赤っぽいものと青っぽいものがありますが、この絵で栖鳳は、紅い葉の上にあえて青い金を載せています。
 
僕も制作現場の者と一緒にこの絵を見に行きましたが、葉に金泥が使われていることに、最後の最後まで気が付きませんでした。
あまりにも渋い色合いで、まさか金を用いた表現だとは思わなかったのです。
 
木の葉が色づき秋が近づく、その憂いの風景を、栖鳳はあえて金を濁らせて使う手法で表現しているわけです。
 
うーんさすがセイホウ。
と、美術館の学芸員の方と一緒になって唸ったのを思い出します。
小品ながら、写生を極めた画家の力量が存分に発揮された作品です。
 
当社の複製画でも、その渋い金泥を特殊な技法で表現しています。ぜひお手元でご覧になってください。
 
原画所蔵は、久留米の石橋美術館(http://www.ishibashi-museum.gr.jp)。


◆商品紹介  竹内栖鳳「錦秋図」

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