January 20, 2017

ぶらり鎌倉材木座海岸へ


 いつもブログ「美術趣味」をご覧頂きましてありがとうございます。


 皆様は鎌倉観光といえば何を思い浮かべるでしょうか?「大仏」「鶴岡八幡宮」「建長寺」「小町通り」など、沢山の見所があります。どこも比較的足を運びやすく、いつ何時に訪れても、多くの人で賑わっています。そのような中、先日私は「材木座海岸」周辺を散策してきました。位置は鎌倉の南東部、ヨットハーバーで有名な逗子マリーナがすぐ隣にあります。初めての鎌倉観光でこの場所を選択する人は少ないかもしれません。鎌倉駅からは少し遠く、アクセスがしにくい場所です。バスも出ていますが、皆様ご存知の通り鎌倉はシーズンによっては大渋滞しますので、鎌倉の街並みを見ながらブラリ散歩の旅をお薦めします。


 材木座海岸という地名は、鎌倉時代に材木取引の場として設置された座があったことに由来しています。また、この海岸では鎌倉時代、宋との貿易港で日本最古の築港でもある和賀江島(わかえじま)があった所で、今でも鎌倉時代の陶片などが発見されたりします。西側にある滑川を挟んでその先の由比ヶ浜まで続く海岸は、昨年大ヒットした映画「シン・ゴジラ」でまさにゴジラが上陸した場所として話題となりました。


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 こちらの海岸から一本内側に入ると「光明寺」があります。光明寺は寛元元年(西暦1243年)に、時の執権北条経時の帰依を受けた浄土宋代三代祖然阿良忠上人により創建されました。現在の本堂は元禄11年(1698年)建立で、国の重要文化財に指定されています。また、ひときわ大きな山門は鎌倉に現存する最大の山門で、見所のひとつとなっています。


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 海岸の国道134号線沿いには、昨年7月に複合施設「材木座テラス」がオープンしました。湘南といえば夏ですが、「年間を通してビーチライフを1日中楽しむ」というのがコンセプトのようです。お洒落なカフェや雑貨店などが入っており、ゆっくり過ごすことができます。私は3階にあるレストランに立ち寄ってみました。お店のスペースの半分近くがテラス席という非常に開放的な造りで、目の前に広がる海を存分に感じることができました。


 材木座エリアは観光客も比較的少なく、非常に静かな場所となっています。のんびり散歩がてら訪れてみてはいかがでしょうか。


December 16, 2016

絶景!「天下の秀峰 金時山」と金太郎


先日、箱根山の北西部に位置する金時山(別名・猪鼻嶽)に登って参りました。
富士山ビュースポットといえばここ、この日は特に快晴で美しい景色を眺めることができました。

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ashinoko.jpg【山頂から眺める富士山と芦ノ湖】

また金時山は、金太郎伝説の山としてファンにとっては聖地となる山です。
金太郎は、平安中期の武将、源頼光に見込まれ頼光四天王のひとりとして活躍した坂田金時が実在のモデルとされているのは有名です。

皆様は金太郎をモティーフとしたゆるキャラの存在をご存知でしょうか?

神奈川県の、「かながわキンタロウ」、神奈川県南足柄市の「よいしょの金太郎」、
そしてなんと岡山県勝央町から「きんとくん」(と、くまパチ)など。
各々キャラクターが個性的です。
それぞれライバル視しているとかいないとか...

さて金時山では頂上手前、あと少しで登頂というところで岩場の急なのぼりが続きますが、
ちょうど登山者を癒すように金太郎像が迎えてくれます。

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(犬連れ登山も多く自力で登る小型犬には勇気づけられました。)

とても小さな像です。
「菱形の腹掛け」がとても可愛らしいです。
金太郎たらしめているアイテムといえば、「まさかり」や「クマ」はきっても切れないものだと思っていましたが、あったりなかったり...必ずしもそうではないようです。
金太郎は「菱形の腹掛け」がマストアイテムのようです。

ゆるきゃらのような愛すべきゆるさと親近感をすべての「金太郎」に感じます。
それだけ日本人の心の深くに染みついているのでしょうか。一年を通してそばに置いておきたいくらいです。
日本画においてもこの金太郎モチーフは愛され、題材として取り上げられています。
当ブログでも何度か東山魁夷先生の金太郎をご紹介させて頂いておりましたが、
とりわけ「歴史画」を描かれる守屋多々志先生は金太郎を題材に何点も描かれています。
こちらは当社の彩美版®でもお楽しみいただけます。
金太郎のように元気に年末まで過ごしていきたいものです!


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守屋多々志 《金太郎》
販売価格(軸・額共通) 90,000円+税

<仕様・体裁>
原画 第34回春の院展出品作品(1979制作)
解説 川瀬邦聡(大垣市守屋多々志美術館学芸員)
技法 彩美版®、シルクスクリーン手刷り
用紙 和紙

■軸装仕様
表装 三段表装
材料 天地 利久無地
   中廻 濃茶地横段文緞子
   風帯・一文字 牙地小花唐草文金襴
   軸先 新牙
   箱  柾目桐箱・タトウ付
画寸 天地36.5㎝×左右45.0㎝
軸寸 天地125.5㎝×左右63.0㎝

■額装仕様
額縁 木製金泥仕上げ、アクリル付
画寸 天地35.9㎝×左右44.5㎝
額寸 天地54.1㎝×左右62.8㎝
重量 約3.3kg

September 9, 2016

山から海へ~鎌倉アルプス


 いつもブログ「美術趣味」をご覧頂きましてありがとうございます。

 先日、アルプスを登ってきました。と言っても、標高3,000mを超える日本アルプスではく、鎌倉アルプスへ行ってきました。鎌倉にアルプス?と思われる方もいらっしゃるでしょうが、都内近郊の日帰りハイキングコースとして人気で、雑誌などで取りあげられることも多いのです。

 スタートは北鎌倉駅より徒歩約15分「建長寺」となります。「建長寺」は北条時頼が創建したお寺で、鎌倉五山第一位と日本では最も古い禅寺です。見所が多いお寺ではありますが、今回は境内を足早に突き進むことにします。すると、人気も無くなり半増坊への参道が現れます。ここから始まる、急な階段を一気に登りきると見晴台に到着です。(写真1)

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写真1 建長寺 半僧坊への参道


 見晴台からは、先ほどいた建長寺が小さく見えます。奥には鎌倉の街並みと、さらに相模湾が見渡せます。こうして眺めると、鎌倉の街が三方を山に囲まれ、さらに前方は海という特徴的な地形を確認することができます。まさに天然の要害です。源頼朝が鎌倉に幕府を開いた理由が分かります。(写真2)

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写真2 見晴台からの眺望


 この見晴台を抜けると、いよいよ本格的な山道が始まります。結構な急斜面や岩場もありますので、基本的には登山靴で臨みたい所です。足元に気をつけながら、しばらく進んでいくと鎌倉アルプスの最高峰、標高159mの太平山山頂に辿り着きます。

 ハイキングコースのゴールは瑞泉寺となっていましたが、余力があったので、このまま八幡宮を抜けて由比ヶ浜まで向かうことにしました。八幡宮前から伸びる若宮大路は、改修されてから初めて歩きます。(写真3)

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写真3 若宮大路


 由比ヶ浜に到着して海水に触れると、山の上から海まで歩いてきたという達成感に浸ることができました。山から海へ鎌倉を縦走する今回のコース。思いのほかハードですが、自然と鎌倉の街並みを存分に楽しむことのできる贅沢なコースです。動きやすい格好で出かけてみてはいかがでしょうか。


August 26, 2016

海が見えるレトロな電車「江ノ電」


 いつも美術趣味をご覧いただきありがとうございます。気付けば8月も下旬。夜には虫の鳴き声も聴こえてきて、秋の気配が近づいてきました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。残暑お見舞い申し上げます。

 さて、私は先日、テレビや映画でもお馴染みの鎌倉レトロ電車「江ノ島電鉄」に乗ってきました。地元民に限らず多くの観光客にも愛されている通称"江ノ電"は、1902年(明治35年)に開業。鎌倉駅から藤沢駅までの10キロを結ぶ(約34分)、車内から美しい海や自然の景色を眺めることのできるレトロな電車です。

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 写真は、私が「鎌倉高校前駅」で途中下車したときに撮影したものです。ちょうど夕暮れ時で、「江ノ電が走る踏切」、「穏やかに波打つ海辺」、「江の島の夕陽」をとても綺麗に撮影することができました。

 ローカル鉄道にもかかわらず、年間乗客は1,700万人にも達するとのこと。また江ノ電の駅のうち「極楽寺駅」と「鎌倉高校前駅」は『関東の駅100選』にも選定されています。その情景の美しさはもちろん、電車に揺られ"非日常を感じさせてくれる優しいひと時"が、人々を惹き付けてやまない江ノ電の魅力なのだと感じました。

 暑い夏が過ぎゆく今日この頃、きっと皆さまの心身も少しお疲れなのではと思います。そんなときは都会の喧騒を離れ、何も考えず江ノ電の心地よさに身を委ね、心癒されてみてはいかがでしょうか。


June 17, 2016

梅雨の晴れ間に~北鎌倉・明月院(紫陽花寺)より


 いつも美術趣味をご覧いただきありがとうございます。

 梅雨。一年のうちほんの数週間、雨が滴り、草木や花が命の盛りを迎える季節です。私は6月の晴れた日、北鎌倉にある『明月院』へアジサイ散策に行って参りました。

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 明月院は通称「アジサイ寺」とも称され、濃い青色に染まるヒメアジサイは「明月院ブルー」と親しまれています。6月の今まさに境内に咲き誇る約3,000株のヒメアジサイは見ごろを迎えており、一目見ようと訪れた多くの参拝客で賑わっていました。

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 アジサイの語源については諸説ありますが、「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が変化したものという説が有力で、青い小花が集まって咲くことからこの名が付けられたとされています。また、花色は開花から日を経るにつれ徐々に変化する性質から「七変化」や「八仙花」とも呼ばれています。

 皆さまのすぐそばにも紫陽花は咲いています。鮮やかな色彩にしっとりと目を向け、美しく情緒溢れる梅雨の恵みを楽しんでみてはいかがでしょうか。





■福源山明月院のご紹介

所在地  〒247-0062 神奈川県鎌倉市山ノ内189
拝観時間 9:00~16:00(6月のみ8:30~17:00まで)
拝観料  300円 ※但し、6月は高校生以上500円、小中学生:300円
無休  
アクセス 北鎌倉駅より徒歩約9分、鎌倉駅より徒歩約29分、

January 22, 2016

春を待つ鎌倉へ


 こんにちは。東京は積雪で始まった一週間となりました。

 きりりと寒い日が続く中、今週は鎌倉へ行ってまいりました。快晴の日とはいえ1月の寒い平日、鎌倉大仏も改修中で布を被っているそうですが、駅周辺には大勢の観光客がいました。今回私が訪問した瑞泉寺は、鶴岡八幡宮の東、中心部の喧騒を離れ鎌倉宮より徒歩13分ほど行ったところにあるとても静かな寺院です。山門を通り、うっそうと木が茂る道を進んでいくと、小さな本殿と庭園のある境内に着きます。


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瑞泉寺境内


 瑞泉寺は、円覚寺開山の仏光国師(無学祖元)の孫弟子である夢窓国師が開山し、足利尊氏の四男で初代鎌倉公方の足利基氏以降、鎌倉公方足利家の菩提寺となった格式ある寺院です。仏殿背後にある庭園は、岩盤を彫刻的手法によって庭園とした「岩庭」とも呼ぶべき造りで、書院庭園のさきがけをなすものでもあり、現在鎌倉に残る鎌倉時代唯一の庭園だそうです。鎌倉石を大きく彫った洞(天女洞)はとても見応えがありました。


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天女洞


 夢窓国師は優れた作庭家でもあったそうで、瑞泉寺のほかに、現在国の特別名勝・名勝に指定されている京の天竜寺、苔寺で知られる西芳寺、美濃の虎渓山永保寺なども夢窓国師が作ったお庭だそうです。とても季節感を感じる場所で、境内にはたくさんの種類の木が植えられており、いまは綺麗に刈り込まれた木々の合間に椿と南天の実の赤がよく映え、またところどころ小さく膨らむ黄梅のつぼみが印象的でした。


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真っ赤な実をつけた南天


 寺院の入り口の門に掲示されていた句にも春を待つ心が感じられます。


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高浜虚子の句「時ものを解決するや春を待つ」


 お寺に向かう道中、見上げると視線の先に梅の花がぽつぽつと咲いていて、ほんのりと良い香りが漂い、まだまだ寒い1月ではありますが少しだけ春の足音の聞こえる鎌倉でした。


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咲き始めた白梅の花

October 30, 2015

こみちの先に~山口蓬春記念館


20151030Alley.JPG いつもブログ「美術趣味」をご覧頂きましてありがとうございます。爽やかな秋晴れの日、葉山の方へ足を運びました。海沿いの道を進み、御用邸の手前一色海岸付近までくると、意識することもなく海側に立派な建物「神奈川県立近代美術館 葉山館」が見えてきます。

 しかし、今回の目的地はそちらではありません。その反対側、山側の電柱を意識しなければ分からないくらい控えめに、「山口蓬春記念館」の案内があります。今回の目的地です。しかし、ぱっと見る限りそれらしい建屋は見えません。すると「蓬春こみち」の看板が目に入り、車も入れない所を案内のまま道なりに進みます。開けた場所に「山口蓬春記念館」の入り口が見えてきます。一歩入った瞬間から静かな雰囲気、そしてよく手入れのされているお庭の先に立派な日本邸宅が現れます。

20151030HoshunYamaguchi_Memorial_Hall2.JPG 記念館は先生が昭和46年77歳で亡くなるまで、23年間を過ごしたご自宅が改装されています。受付を済ませると記念館の案内とともに、なんとお菓子を貰いました。これは後でのお楽しみです。玄関で靴を下駄箱へ納め、スリッパに履き替えて入場します。建屋としては大変立派なのですが、美術館の感覚で入ると少しこじんまりしています。しかしそれが良く、まるで本当にご自宅にお邪魔しているような感覚に陥ります。

20151030HoshunYamaguchi_Memorial_Hall1.JPG 展示スペースは、小さな展示室が3室ほど。そして、後は建屋そのものの見学です。各部屋に大きな窓ガラスがあり、お庭を眺めることができます。画室には画材がそのままおいてあり、あたかも今もそこで制作が行われているような印象を受けます。

 別館には一度スリッパを脱ぎ、外履きに履き替えて向かいます。2階に喫茶スペースがあり、コーヒーやお茶を無料で楽しめます。入館時に貰ったお菓子をいただき、窓の外に見える葉山の海岸を眺めると落ち着きます。大変居心地がよく、いつまでも留まっていたいと思える至福のひとときでした。




【山口蓬春記念館のご案内】

所在 神奈川県三浦郡葉山町一色2320
電話 046-875-6094
開館 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館 毎週月曜日(祝日・休日の場合は開館し翌日休館)
   展示替え期間、館内整備日、年末年始
料金 一般600円、高校生以下無料(団体割引等もあります)
   年間入館券1,800円
交通 ◆JR「逗子駅」より
   京浜急行バス3番乗り場
   「海岸回り葉山行(逗12)」または
   「海岸回り福祉文化会館行(逗11)」乗車(約18分)、
   「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前下車」下車 徒歩2分

   ◆京急「新逗子駅」より
   南口2番乗り場
   「海岸回り葉山行(逗12)」または
   「海岸回り福祉文化会館行(逗11)」乗車(約18分)、
   「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前下車」下車 徒歩2分
   ※土日、休祝日は大変混み合いますのでご注意ください。

※より詳しい情報につきましては、山口蓬春記念館へお尋ねください。


September 4, 2015

海風薫る~横須賀美術館へ


 いつもブログ「美術趣味」をご覧頂きましてありがとうございます。最近はだいぶ涼しくなってきましたが先月の暑さも残るある日、私は横須賀美術館へ行って参りました。

20150904yokosuka1.JPG 車で向かうと三浦半島を国道16号線で南へ下り、途中から海沿いのコースを走ります。すると、美術館数キロ手前の馬堀海岸沿いを真っ直ぐ伸びる道路脇壁面に、多くの絵が描かれているのが目に入ってきます。「うみかぜ画廊」と呼ばれ地域の学生たちの作品が展示されています。約700mに渡り画廊は続き、「海や港と横須賀」をイメージした作品は、横須賀市立総合高校の美術部の生徒、卒業生のみなさんが制作したものです。運転しながらですと、気になってしまいますので駐車して、散歩がてら楽しむのが良いでしょう。

20150904yokosuka2.JPG そこからさらに南、観音崎方面へ進み山間を抜けた場所へでると、右側に広い芝生の広場とその奥に水色を基調とした洒落たデザインの建物が現れます。正面の海と背後の山に挟まれた自然豊かな場所に横須賀美術館は建てられています。自然に囲まれた場所になじむように建てられた建造物は自然の一部であるかのように違和感なく風景に溶け込んでいます。

20150904yokosuka3.JPG 目の前一面に広がる海がなんとも開放的な雰囲気で、吹き抜けの展示ギャラリーは自然光を取り込むために鉄の内壁に穴が開けられおり、また塩害を防ぐためにガラスで包まれています。これにより、外観がガラスに覆われた特徴的な構造となっています。そしてコチラの美術館は、なんと屋上にも出ることができます。東京湾を見渡せば大きなタンカーが絶えず行き来しており、対岸に房総半島を望み、空気が澄んでいる時は東京スカイツリーまで見ることができるようです。
無料で使用できる望遠鏡も設置されています。

 横須賀市の美術品収集が始められたのは、1985年のことです。その後、1996年に朝井閑右衛門の作品が一括して市に寄贈され、そのことがきっかけで、美術館建設が具体化することとなりました。さらに1998年には、谷内六郎夫人・達子氏から週刊新潮表紙絵が多数寄贈されました。1999年には、美術館基本計画策定委員会によって美術作品の収集対象が、近現代の絵画、版画、彫刻とされ、以下の基準によって収集を進めました。

・横須賀・三浦半島にゆかりのある(出身、居住、在住等)作家の作品
・横須賀・三浦半島を題材とした作品
・「海」を描いた作品
・日本の近現代美術を概観できる作品

 その後、市制施行100周年記念事業の一環として、2007年4月28日、横須賀美術館が開館しました。絵画、彫刻を中心に、約5千点の日本の近現代美術の作品を所蔵しています。

 評判のよいレストランも併設されているので食事を楽しんだり、芝の広場に寝転んだり、周囲の散策も良いでしょう。少し歩けば観音崎灯台や走水といった名所もあります。海風に吹かれながら、のんびりリラックスできる美術館だと思いますので、リゾート気分を満喫しに足を運んでみてはいかがでしょうか。



【横須賀美術館について】

所在 神奈川県横須賀市鴨居4-1
電話 046-845-1211
開館 10:00-18:00
休館 毎月第1月曜日(祝日の場合は開館)、12月29日~1月3日
料金 ()は20名以上の団体
   ・常設展
     一般
      310円(250円)
     高校生・大学生・65歳以上の方
      210円(160円)
     中学生以下は無料
   ・企画展 展覧会により異なりますので美術館へお問い合わせください。
     中学生以下は無料
アクセス
   ・JR横須賀線「横須賀駅」下車、「観音崎」行きバス乗車(35分)、
     「観音崎京急ホテル・横須賀美術館前」停留所で下車、徒歩2分
   ・京浜急行「浦賀駅」下車、「観音崎」行きバス乗車(15分)、
     「観音崎」停留所下車、徒歩5分


※詳細な情報につきましては美術館へお問い合わせください。


August 21, 2015

中世歴史博物館「神奈川県立金沢文庫」のご紹介


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 いつも美術趣味をご覧いただきありがとうございます。まだまだ残暑厳しい日々が続いております。熱中症など、皆さまお身体ご自愛ください。

 さて、今回ご紹介させて頂くのは、京浜急行の金沢文庫駅から徒歩12分、浄土式庭園が復元されている国指定史跡・称名寺境内からトンネルでつながる素敵な歴史博物館「神奈川県立金沢文庫」です。「金沢文庫」(かなざわぶんこ、古くは「かねさわぶんこ」)は、鎌倉時代中期に幕府の重鎮として活躍した北条実時が設けた武家の文庫で、所在地は神奈川県横浜市金沢区金沢町。金沢流北条氏が領し、のちに館や菩提寺である称名寺を建立するなど、この金沢の地を本拠としていたことが名称の由来です。<

 明治30年(1897年)、伊藤博文らによって称名寺大宝院跡に再建されるも関東大震災でいちどは失われましたが、昭和5年(1930年)に国の図書館令に基づき神奈川県の運営する最初の県立図書館として復興しました。称名寺から移管された古い書物や仏像・絵画・工芸品をはじめとして、鎌倉・横浜に関する郷土資料や浮世絵まで多数収集しております。平成2年に新館が完成し、歴史博物館として積極的に展覧会を開催しています。

h27_07_exhibition_s.jpg 現在は企画展「東の正倉院 金沢文庫」が開催中。鎌倉時代の豊かな文物を伝える金沢文庫は、しばしば奈良の正倉院にも喩えられており、本展示では、仏像、工芸品、古書、古文書などを通して、金沢文庫と金沢北条氏の菩提寺である称名寺の草創の物語が紹介されています。
(2015年9月27日(日)まで)

 「海の公園」や「横浜八景島シーパラダイス」「金沢動物園」など、レジャー施設の多い横浜市金沢区ですが、その地域のルーツにあたる神奈川県立金沢文庫にもお寄りいただき、歴史探訪のひとときをお過ごしになってはいかがでしょうか。



【神奈川県立金沢文庫】

住 所 神奈川県横浜市金沢区金沢町142
電 話 045-701-9069
開 館 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休 館 毎週月曜日(9月20日は除く)、9月24日(木)
入館料 20歳以上250円、20歳未満・学生150円、65歳以上・高校生100円
    中学生以下・障害者の方は無料
アクセス 京急線「金沢文庫駅」下車徒歩12分
     シーサイドライン「海の公園南口駅」下車徒歩10分
展覧会 開催中:企画展「東の正倉院 金沢文庫」~9月27日(日)まで開催
    次 回:特別展「仏教説話の世界」2015年10月2日(金)~11月15日(日)
    ※詳細は以下の公式ホームページをご参照下さい。 
公式HP http://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/kanazawa.htm


July 3, 2015

鎌倉の名所、竹の寺・報國寺


20150703houkokuji_sanmon.JPG いつもブログ「美術趣味」をご覧頂きましてありがとうございます。

 今年も半年があっという間に過ぎ、7月に入りました。梅雨の合間を縫って、先日私は鎌倉の報國寺に参拝して参りました。観光地を格付けするミシュラン・グリーンガイドで三ツ星を獲得し、近年海外からの旅行客も増えている人気のお寺です。

 鎌倉駅から鶴岡八幡宮の前を通り過ぎて、さらに金沢街道をてくてく歩くこと30分。アクセスはあまり良くないのですが、それでも足を伸ばす方が多いようです。ちなみに鎌倉のお寺で三ツ星を獲得しているのは報國寺と東慶寺の二寺のみです。

 報國寺は足利、上杉両氏の菩提寺として栄えました。開山は五山文学を代表する天岸慧広(仏乗禅師)です。仏乗禅寺は、中国より招聘された円覚寺の開山・無学祖元に師事し、のちに中国へ渡って修行した高僧です。開山自筆と伝えられる「東帰集」や、自ら使用した「天岸」、「慧広」の木印は国の重要文化財で、鎌倉国宝館に保管されています。孟宗竹の竹林が有名で、「竹の寺」とも言われています。

20150703tikurin.JPG お寺はわりとこじんまりしており、門をくぐり少し進むと「竹の庭」入口があります。入るとすぐに竹林が現れ、そこはもう別世界です。目の前一面に緑の世界が広がり、まっすぐ空に向かって伸びる竹は日光を遮り、空気がひんやりと涼しい感じがします。

 竹はよく見ると一本一本太くて大変立派です。風が吹けば竹がざわめき、木々の合間を木漏れ日が揺れ幻想的です。そして竹を分ける一本道を進んで行くと、奥の方に建屋が見えてきます。庭には「休耕庵」という茶席が設けられており、お茶を頂くことができます。ここで美しい竹林をぼんやりと眺めているだけで、心が和み癒されます。なんとも贅沢な時間です。

 鎌倉のお寺の中でも独特な雰囲気を醸し出す竹の寺・報國寺。是非訪れて、その空気感を肌で感じてみて下さい。心も体もリフレッシュされること間違いなしです。




【報國寺のご案内】

山 号  功臣山
宗 派  臨済宗建長寺派
創 建  建武元年(1334年)
所 在  鎌倉市浄明寺2-7-4
電 話  0467-22-0762
拝観時間 9:00~16:00
拝観料  200円
アクセス JR「鎌倉駅」東口より
・タクシーで約7分
・バスで約12分※
 ※京浜急行バス(5番のりば)
 鎌23系統「鎌倉霊園正面大刀洗」行き
 鎌24系統「金沢八景駅」行き
 鎌36系統「ハイランド循環」行き
 のいずれかに乗車のこと
・徒歩で約30分


June 19, 2015

鎌倉の小町通りから。「鎌倉市鏑木清方記念美術館」


20150619kaburaki_artmuseum_entrance.jpg いつも美術趣味をご覧いただきありがとうございます。梅雨入りした今日この頃、鎌倉界隈では紫陽花が大変見頃の季節がやってまいりました。私は先日、常日頃より当部の商品企画に際してお世話になっている美術館、「鎌倉市鏑木清方記念美術館」へ行って参りました。鎌倉の小町通りから、ほんのすこし奥へ入った処にひっそりと趣きのある美術館。あらためて皆さまへご紹介いたします。

 「鎌倉市鏑木清方記念美術館」は、近代日本画の巨匠、鏑木清方(かぶらききよかた)画伯※のご遺族から鎌倉市へ「鎌倉市にその画業と創作の場を後世に伝えて欲しい」という趣旨のもと多くの美術作品や資料が寄贈され、画伯終焉の地である鎌倉雪ノ下の旧跡地をそのまま改装して平成10年4月に開館しました。

20150619masking_tape.JPG また、館内では『紫陽花マスキングテープ』や『ねこ・あじさい(陶ボタン)』など素敵なお土産の品々が並んでいたり、子ども参加プログラム『天然岩絵具で描いてみよう』を開催するなど、「来館者へほっこりした時間を過ごして頂きたい。」という美術館の想いが優しく出迎えてくれます。 現在は特別展『美の伝承-清方と弟子たち-』が開催中(5月23日~6月28日)。今から100年前の大正4年、鏑木清方と門人たちによって組織された「郷土会」を紹介するこの展示会は、「巣立った後もふるさと(清方)を忘れまい」という弟子たちの温かな雰囲気が伝わってくる素敵な展示会となっています。

20150619neko_ajisai.jpg 館内の丁寧にお手入れされた中庭には可愛らしい紫陽花が咲いています。鏑木清方はとくに紫陽花を好み、「紫陽花舎(あじさいのや)」という雅号も使っていたそうです。鎌倉に来た際は、古都鎌倉の風情溢れるこの美術館に、ぜひ足を運んでみてください。

※鏑木清方は明治11年生まれ。昭和29年に文化勲章を受章した年よりこの鎌倉に画室を設け、昭和47年に亡くなるまでの間を過ごされました。享年93。



20150619kaburaki_artmuseum_maingate.jpg【鎌倉市鏑木清方記念美術館】
住所  〒248-0005 鎌倉市雪ノ下1-5-25
電話  0467-23-6405
開館  9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館  月曜日(ただし祝日は開館)
入館料 一般200円~300円
    小・中学生100~150円
    ※時期によって異なります。
アクセス 鎌倉駅東口から徒歩7分(小町通りを鶴岡八幡宮方面へ)
公式HP http://www.kamakura-arts.or.jp/kaburaki/


【関連商品のご紹介】

彩美版®
鏑木清方 《 朝涼(あさすず) 》
販売価格 180,000円+税



 鏑木清方は、大正12年当時帝展審査員として画壇に重きをなしていましたが、東京・本郷龍岡町の自宅で関東大震災に遭遇しました。この《朝涼》は翌々年(大正14年)、震災後初めて開催された第6回帝展に発表され、清方の画業の転機となる重要な作品といわれています。

 金沢八景の別荘でひと夏を過ごしたある日の早朝の空に、残月が淡くかかるのを見つけ、長女をモデルとして描いたものです。清らかな女性のすらりとした立ち姿、たおやかな手つき、背景に蓮の花を配す造形は、安らかに心を落ち着かせる風情を漂わせます。


朝涼


<仕様体裁>

原画 鎌倉市鏑木清方記念美術館 所蔵
限定 100部
技法 彩美版®、シルクスクリーン手刷り
用紙 特製絹本
装丁 三段表装
材料 天地 白茶無地
   中廻薄茶綿ムラ経
   一文字・風帯 牙地唐花唐草文金襴
   軸先 朱塗頭切
   箱  柾目桐箱、タトウ入り
画寸 天地100.0×左右38.5cm
軸寸 天地169.0×左右57.0cm

June 27, 2014

元祖あじさい寺 鎌倉・明月院


meigetsu_in.jpg
いつも美術趣味をご覧頂きましてありがとうございます。

先月掲載の当ブログにて紹介させていただいた、「元祖あじさい寺・明月院」に行って参りました。その名の通り、境内には青や水色で統一された約2500株のあじさいが一斉に咲き乱れ、まさに圧巻の一言。あじさいシーズン6月の開園時間は通常期の9時から8時30分となっており、全国各地から訪れる多くの観光客を迎えています。

「明月院」は平安後期、この地の武将山内俊道の供養の為に、嫡子経俊が創建した明月庵が始まりです。約百年後に北条時頼建立の最明寺を、時宗が開山に蘭渓道隆を迎え禅興寺として再興。更に百年後、室町には関東管領上憲方が庵を院に改め、禅興寺の塔頭に併せ支院の首位に置き、寺容を整えました。そして、明治初年に禅興寺が廃寺となると明月院だけが残り現在に至っています。

meigetsu_ajisai2.jpg当日は小雨が降る中、混雑を避けるために朝一番に出かけ北鎌倉の駅を降りました。円覚寺を左手に確認して、線路沿いを歩いていくと明月院へ続く道が左に分かれます。途中、葉祥明美術館の洋館を見ながら300メートルほど行くと、明月院に辿り着きます。朝一にも関わらず大変な混雑で、お目当ての写真撮影ポイントである山門前の階段は、人が多すぎてなかなかシャッターをきることができませんでした。しかし、至るところに咲いているあじさいは雨に濡れて輝きを増し、神秘的な光景となって眼前に広がっていました。

meigetsu_ajisai1.jpg明月院の境内に植えられている、あじさいのほとんどは「姫あじさい」という日本の古来種です。花が優美ということから名付けられたもので、小振りで可憐です。姫あじさいは色が変化しないのが特徴で、淡い青から日ごとに青さを増していきます。その見事な青色は「明月院ブルー」とも呼ばれるそうです。



【鎌倉・明月院のご案内】

 山 号  福源山
 宗 派  臨済宗建長寺派  
 所 在  神奈川県鎌倉市山ノ内189
 電 話  0467-24-3437
 拝観料  300円
 時 間  9:00~16:00(6月中 8:30~17:00)
 アクセス JR北鎌倉駅より徒歩10分

プロフィール

共同印刷株式会社SP&ソリューションセンター アート&カルチャー部では、日本画を中心とした複製画や版画の制作、販売をてがけています。制作の裏側や、美術に関係したエッセーを続々とアップしていきます。尚、このサイトの著作権は共同印刷株式会社又は依頼した執筆者に帰属します。

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