January 13, 2017

【新作版画】森田りえ子《お雛あそび》のご案内


 いつもブログ『美術趣味』をご覧頂きましてありがとうございます。


 寒中お見舞いを申し上げます。皆様いかがお過ごしでしょうか。
 小寒に入り、いっそうの寒さが加わり「寒の入り」を迎えました。これから冬本番となりますが、どうかお体をご自愛くださいませ。


 さてこの度当社は、日本画家・森田りえ子画伯によるオリジナル版画「お雛あそび」を発売いたしました。エディションは限定100部です。
 ひな祭りは、3月3日の「上巳(じょうし)の節句」「桃の節句」とも呼ばれ、女児のある家で、その幸福と成長を祈って行われる行事です。この作品は本金箔地に凛としたお顔の男雛と女雛が立ち、かたわらに子供を守る狗筥(いぬばこ)が置かれています。そして満開の桃の花がふりそそぎ、雅で和やかな世界が伺えます。


 華やかさと穏やかさに溢れたこの版画は、森田画伯の貴重な作品(オリジナル版画)の一つに数えられるもので京都の老舗版画工房で制作されました。版式はシルクスクリーン(セリグラフ)です。鳥の子和紙に本金箔を手張りし、47版47色を重ねて、鮮やかで微細な色彩表現を実現しました。杉の木目の美しさを引き立たせた浮造り(うづくり)仕上げと近江織金襴の筋回しを施し、作品の世界を華やかに演出しております。


 作品一枚一枚に画伯直筆のサインが入り印章が捺印されます。オリジナル版画として特別に制作された希少性の高い逸品を、是非お手元でお楽しみください。






オリジナル版画
森田りえ子 《お雛あそび 》
限定 100部制作
価格 320,000円+税


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<仕様体裁>
■版画
作者 森田りえ子
題名 お雛あそび
制作 2016年
画寸 425×294㎜
限定 100部
版式 シルクスクリーン
版数 47版47色
用紙 鳥の子和紙、手張り本金箔
署名 作者直筆サイン、印章
工房 K.T.M.printers


■装丁
額縁 杉材浮造り仕上、近江織金襴筋廻し、アクリル付き
額寸 626×480㎜
重量 約2.6㎏


■解説
草薙奈津子(平塚市美術館館長)


■発行
共同印刷株式会社


・本金箔は手張りのため一枚一枚の風合いが異なり、仕上がりは均一ではありません。
・当社が独自に開発したセキュリティーシールを奥付に貼付しています。スマートフォンなどで、作品が当社(KP)が発行する真正な作品であることを判定できます。

April 1, 2016

私たちはローリングストーン

 
 春は門出の季節、学校を巣立った全国各地の若者たちが新社会人として新たな人生を歩みはじめました。私たちも初々しい大勢の若人を新たな仲間として迎えました。若者たちの未来に幸多からんことを心より祈ります。

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 さて、今月は当社の前身のひとつである美術印刷専門の印刷工場、精美堂の創設110周年にあたります。精美堂は、後に当社初代社長となる大橋光吉(1875~1946)により、明治39年(1906)4月に設立されました。

 精美堂設立の目的は、当時光吉が行っていた美術出版事業の合理化を目的としたものです。光吉は、明治37年(1904)に日本葉書会を設立し、月刊誌「ハガキ文学」とコレクション対象となる趣味性の強い絵葉書を刊行していました。

 この絵葉書は、和田英作、中村不折、鏑木清方など当時の一流画家に依頼した原画をもとに石版(リトグラフ)や木版でつくられた極めて芸術性の高いものでした。今で言えばハガキサイズのミニ版画に相当します。この時代、すなわち日露戦争期の絵葉書ブームに乗り、光吉の美術出版事業は大いにに当たりました。当初石版や木版刷は外注でしたので、事業の伸長により内製化による合理化が求められ精美堂が設立されました。

 現代の私たちが取り組むアート&カルチャー事業は、半世紀以上も前の昭和33年(1958)、印刷技術の向上を目的として始められた油画の複製技術開発を端緒としています。今日主力とする「彩美版®」は、最新の精密なデジタル画像加工技術と伝統的な職人の手仕事による版画技法を融合させ、それぞれの特長を最大限に活かした複合的版画技法(ミックスドメディア)です。

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■最初の彩美版®、菱田春草《落葉》

 彩美版®は20世紀の終り、平成11年(1999)から研究開発が始まり平成15年(2003)の秋、足かけ5年にわたる研究の成果として最初の商品が上梓されました。それから今年で14年目を迎えますが、弛まぬ技術改良により長足の進歩を遂げ、著名画家や美術研究者など、美術のプロフェッショナルから高い評価を受けるまでに成長しました。現在の評価に甘んじることなく、更に上を目指して改良を続けてまいります。

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■2015年発売の東山魁夷《静映》には彩美版®プレミアムという新技術が使われています。



 私たちはローリングストーン。転がる石の如く苔むすことなく、常に新鮮な好奇心とチャレンジ精神を忘れず、時代に即して変わり続け、新たな価値を生み出し続けられるチームでありたいと願っています。



April 3, 2015

四月―春到来


20150403sakura_matsuri.JPG いつもブログ≪美術趣味≫をご覧いただき、まことにありがとうございます。春本番を迎え、東京ではいよいよ桜も満開となりました。写真は当社の近傍、桜の名所・文京区播磨坂の桜並木です。この時期、普段は人気の少ない播磨坂も≪文京さくらまつり≫と銘打ち、たくさんの人が桜見物にいらっしゃいます。小石川植物園もすぐ目の前にありますし、近隣の素敵なレストランで美味しい食事を楽しめば、春の行楽を満喫できます。最寄駅は丸の内線の茗荷谷駅です。お近くにいらした時は是非足をお運び下さい。



20150403harimazaka.JPG そして一方、東京日本橋では今年も恒例の「第70回 春の院展」が開催されております。敗戦後の昭和20年の第一回展から、本年で70回目の記念イヤーを迎えます。院展(日本美術院展覧会)とは、公益財団法人日本美術院が主催運営する歴史ある公募展です。本年も理事長であられる松尾敏男画伯をはじめとした同人(どうにん)の先生方の作品と、厳しい審査を経て選ばれた300余りの入選作が一同に会する充実した展覧会をご覧いただけます。日本画の大家から若手作家までその最新作が一同に並び、日本画の最新トレンドをうかがい知ることもできます。



20140403haruno_inten.JPG おかげさまで弊社は毎年、院展作品集と絵葉書の制作を承っております。筆者も撮影からお手伝いさせていただき、例年のこの時期は大変充実した至福の時を過ごさせていただいております。

 下記に記しました通りこの展覧会は11月まで日本全国を巡回いたします。日本画壇を常にリードする美術展に皆様もぜひ足をお運び下さい。




【第70回春の院展(東京展)】
会場 日本橋三越本店本館・新館7階ギャラリー
会期 4月6日(月)まで
時間 10:00~19:00 (最終日は17時30分まで)
※以後全国巡回4~11月、名古屋、秋田、仙台、福井、倉敷、
福岡、広島、松江、神戸、さくら(栃木)




 なお、東京の会場では春の院展第70回の特別企画として、第35回以降の図録作品集の表紙絵35点が展示されております。中でも那波多目功一先生の「春日」(第60回春の院展作品集表紙絵)につきましては、弊社にて版画(リトグラフ)のお取り扱いがございます。今を盛りと咲き誇る桜の花が時節に相応しい優美な作品です。ご興味のあるお客さまには、カタログもご用意いたしましたので、どうぞご遠慮なくお申し付け下さい。



版画 那波多目功一 《春日(はるひ)》
販売価格 本体180,000円+税



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<仕様体裁>
版式 リトグラフ(画面に作家のサイン、落款入り)
制作 版画工房フジグラフィックス
限定 100部
用紙 ベランアルシェ紙
色数 18版×18色
画寸 天地24cm×左右28.4cm(3号大)
額寸 天地47.2cm×左右50.8cm
額縁 国産特注木製額金泥仕上げ、アクリル付き
重量 約2.4kg

発行 共同印刷株式会社


December 5, 2014

開業100年記念「東京駅」と、銀座をぶらぶらした事


 今月、2014年12月で東京駅が開業して100年を迎えるそうである。2012年には、開業当時の姿が再建されて話題となった。東京駅の丸の内駅舎は、1914年(大正3年)に完成した建物であり、その設計は、日本銀行本店(旧館)など数々の重要文化財となる建物の設計を手がけた辰野金吾によるものである。

 東京駅開業100年記念を迎えるにあたり、東京ステーションギャラリーでは、プレイベント的な「探検!発見!東京駅」という展覧会をやっているというので見に行く事にした(こちらは11月30日で終了)。東京ステーションギャラリーは東京駅丸の内駅舎の中にある美術館である。改修前は丸の内側の中央辺りに入り口があったのだが、行ってみるとシャッターが下りている。不覚にも今日は休みかと落胆し、ブログは別のテーマを探さなければと重い足で切符を買って帰ろうとしたら、ギャラリーの入り口が丸の内北口改札前に移っていたのを発見。気を取り直して入場券を券売機で購入し、まずエレベーターで3階まで上がる。

20141205Stainedglass.jpg 今回の展覧会では、2012年のイベントで行われたプロジェクションマッピング(建物など立体物に映像を投影する技術)が、1/20の大きさの丸の内駅舎の模型に映し出されるのが見られた。また復原前と後の駅舎の断面模型なども展示されていて、東京駅につて楽しく学べる事が出来た。ギャラリーの内装は、建設当時の構造用レンガ壁がむき出しになっており、歴史と趣がある。またフロアを下に移動するための八角形の回り階段の天井には、旧ギャラリーのアールデコ調のハイカラなシャンデリアがつり下げられている。美術館2階にあるミュージアムショップに入る手前には、北口ドームの八角形の回廊があり、この回廊から1階のホールを見渡すと、なんだか優越感を覚える。東京ステーションギャラリーは、美術館の建築自体が楽しめる所でもあった。なお、東京ステーションギャラリーでは12月13日〜2015年3月1日の期間、東京駅開業百年記念「東京駅100年の記憶」が開催されるとの事。

 さて東京駅を八重洲側から出て、銀座方面へ向かう事にする。山手線の高架線に沿って有楽町に向かって歩く。この高架線の下にはいろいろなお店が入っており非常に楽しい。しかしギャラリーで立ちっぱなしだったのでちょっと一休みしたい。銀座2丁目に古くからやっている十一房珈琲店がある。店先の焙煎機で焙煎した豆で珈琲を提供してくれる純喫茶で、また焙煎した豆も売っている。店内は落ち着いた雰囲気で、真空管アンプから流れるジャズの音色に、ほっとする場所である。ガスレンジの青い炎でコトコトと沸かされたお湯で、ゆっくりと丁寧にネルドリップで入れてくれた珈琲は美味しい。チェーン店のコーヒーショプが増えて、純粋な喫茶店が減って行く中、貴重なお店になった。ぜひとも喫茶店文化を残して行ってほしいと切に願う。さて家で飲むため、キリマンジャロのフレンチローストを買って出る。

 中央通りに出て、新橋方面に向かう事にする。この通りは正しく銀座の中心的な通り。ブランドショップや松屋、三越、和光などのデパートが並ぶ。和光の凝ったショウウィンドウを眺め、歩行者天国になった大通りの真中をさらに進む。松坂屋があった場所は再開発中で、ぽっかりと大きな空間が出来ている。銀座でこのスペースの空間があるという事が、何かシュールな感じさえする。

20141205Souvenir.jpg ほとんど新橋に近い銀座8丁目に、臙脂色のおしゃれなビルが建っている。資生堂パーラー本店が入っている建物である。このビルの地下には資生堂ギャラリーというスペースがあり、いろいろな企画の展覧会を行っている。今回は写真家アラーキーで親しまれている「荒木経惟」の「往生写集」展が開かれていた(12月25日まで開催)。展示会場には、強烈な色彩の写真が展示されている。ソフトビニール製らしい足の生えた深海魚に食われる人形の頭、どくどくしいまでに鮮やかな花、花、花、と、それに飲み込まれて行く人形達など。エロスとタナトスに満ち溢れた世界が展開している。地下の迷宮から地上に戻ると、そこは大人のお菓子の国。1階の資生堂パーラーショップにてお土産を探す。資生堂パーラーは1902年に誕生との事なので、100年以上の歴史がある。お気に入りのチーズケーキを購入する事にした。このチーズケーキは、一口サイズぐらいのブロックに、チーズがごろっと入ったような、チーズの美味しさがそのまま楽しめるシンプルで深い味わいのモノ。今日は東京、銀座の歴史と文化を楽しんだ一日であった。



 今回訪れた東京駅に関連して、当社商品にも鉄道画家の富田利吉郎作「東京駅」のリトグラフがあるのでご紹介します。赤煉瓦の趣を詳細なタッチで描いたこの作品は、駅舎の屋根が、戦災復興をした当時の三角屋根になっている。戦後の昭和生まれの世代(私も...)にはなじみのある、だが今は見られなくなった懐かしい姿である。この記念の機会に是非ご覧ください。なお、富田利吉郎の作品には、かわいらしい木造駅舎の原宿駅もあります。

【冨田利吉郎 略年譜】
大正8年 山形県新庄市に生まれる。
双台社研究所でデッサンを学んだ後日本画家・福田豊四郎に師事。
昭和31年 新制作協会日本画部(現在の創画会)に初出品。
昭和40年 日本橋丸善にて初の個展開催。
昭和44~47年 新宿ステーションビル、ギャラリー・アルカンシェルにて「蒸気機関車のある風景」展開催(通算4回)。
昭和49~56年 ギャラリー・アルカンシェルにて「停車場のある風景」展を開催(通算8回)。
平成3年 オリジナル・リトグラフ《東京駅》、《原宿駅》を制作
平成7年 3月逝去。享年76。
著書に、画集「蒸気機関車のある風景」(ノーベル書房)、画集「停車場のある風景」(講談社)など。


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オリジナル・リトグラフ
富田利吉郎 《東京駅》、《原宿駅》
販売価格 各95,000円+税


<仕様体裁>
作者 富田利吉郎
限定 各180部
技法 オリジナル・リトグラフ(作者自身が描版)
版数 各14版・14色
用紙 ヴェラン・アルシュ
額縁 木製金箔仕上げ(国産、ハンドメイド)
画寸 41×47cm
額寸 60.5×66.5cm 
重量 約2.2kg
発行 共同印刷株式会社

December 20, 2013

年の瀬のお祭り


いつもブログ『美術趣味』をご覧頂きましてありがとうございます。
各地では初雪が観測され段々と本来の冬らしさがやってきました。

illumination.jpgこの時期、街灯の景色がクリスマス色になり賑やかになってきますね。
各所でライトアップやイルミネーションアートで建物や大通り、動物園や神社が華やかになり私達の目を楽しませてくれます。

私の地元でもこの時期ならではのイルミネーションがお目見えし子供と一緒になって楽しんでいます。地上でキラキラ光る景色の後ろに、夜空に浮かぶ満月(写真)。何時の時代にも変わらず柔らかく輝く月を眺め、「今」「昔」と時の流れを感じさせます。





西新井大師/酉の市「納めの大師(おさめのだいし)」
【開催日時】2013年12月21日(土) 9:00~22:00   
【会場】西新井大師 總持寺境内(足立区西新井1-15-1)
http://www.nishiaraidaishi.or.jp/event/
 酉の市と言えば一般的には11月の酉の日(十二支)を祭日として、浅草の酉の寺(鷲在山長國寺)など各地の鷲神社、大鳥神社で行われるお祭りです。福を招く縁起ものの熊手や達磨などを売る露店が立ち並びます。開運招福・商売繁盛を願う祭りとして江戸時代から続く代表的な年中行事です。西新井大師では12月に行われ、1年で最後の縁日として親しまれています。




当社の豊富なラインアップのなかから新春にふさわしい作品をいくつかご紹介いたします。
いずれも、こちらの販売店でお求めになれます。




版画 伊藤髟耳 《家族》
販売価格 150,000円+税


日本美術院同人の伊藤髟耳(ほうじ)先生にお願いして、再興第87回院展作品集の表紙画をもとに版画を制作していただきました。
ほんの短い、ささやかな言葉のやりとりの中のに芽生えるあたたかな気持ちを、身近にいる「家族」に感じ、手で創られる郷土土人形のぬくもりを、手の中で感じ取られたそうです。
ひとつひとつ先生御自身が丁寧に手彩色を入れて下さいました。
伊藤先生のお人柄を反映し、暖かく穏やかな気持ちにさせてくれるまさに「特別な」作品です。


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<仕様体裁>
技法 彩美版(R)、シルクスクリーン、画家自身による手彩色(岩絵具、金泥)
用紙 版画用紙
限定 100部(作者直筆サイン、落款印入り)
額縁 特製木製額、アクリル付(国産、ハンドメイド)
画寸 天地35.5×左右37cm
額寸 天地55.5×左右55.7cm
重量 約2.5kg




鈴木其一 《歳首の図(さいしゅのず)》
販売価格 90,000円+税


新春を感じさせる梅、高く昇る旭日に一羽の鶯が飛来しています。
よく見ると、青い一文字には金泥の松葉、下方には若い笹でしょうか。
「松竹梅」と掛軸全体が年頭(歳首)にふさわしい構図となっています。
そして梅の枝には輪飾りが掛けられ...
まるで「だまし絵」の様です。
掛軸全体が本来表装裂であるところまで絵の具で描かれた「描表装」と言われる技法が用いられています。
遊び心満載な画家の作風が窺えます。


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<仕様体裁>
原画 細見美術館(京都)所蔵
技法 彩美版(R)
用紙 特製絹本
表装 描表装
軸寸 天地175.3×左右47cm
箱  柾目桐箱、タトウ入り
証明 原画所蔵者の検印入り証紙を桐箱に貼付
発行 共同印刷株式会社




富岡鉄斎 《宝船図》
販売価格 70,000円+税


原画は京都嵯峨野の車折(くるまざき)神社に併設された車軒文庫に所蔵されています。
鉄斎はかつて車折神社の宮司を務めていたことがあります。
大正7年、83歳の作品ですが、前年の大正6年に帝室技芸員に任命され8年には帝国美術院会員に就任していることから絶頂期の作品といえるでしょう。
縁起がよいとされる宝船図を墨の濃淡のみを用いた作品は、晩年の作とは思えない凛とした勢いと豪快さがあり実に見事です。
宝船の左側には、上から読んでも下から読んでも同音になる回文歌が書き添えられています。

「なかきよの とをのねふりの みなめさめ 浪のり舟の 音のよきかな」
(永き夜の/遠の眠りの/皆目覚め/波乗り船の/音のよきかな)

この回文歌も縁起がよいとされ、宝船の図によく添えられた歌でもあります。


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<仕様体裁>
原画 車軒文庫(京都)所蔵
技法 彩美版(R)
用紙 和紙
表装 三段表装
画寸 天地30×左右45.8cm
軸寸 天地122.6×左右63cm
箱  柾目桐箱、タトウ入り
証明 原画所蔵者の検印入り証紙を桐箱に貼付
発行 共同印刷株式会社




橋本雅邦 《松竹梅七福神図》
販売価格 70,000円+税


様々な福ともたらすとされる七福神。
松林に集う七福神の面々はかなり個性的です。
画面左上からやって来るのは鶴に乗った福禄寿!
福禄寿は鶴を小脇に抱いた姿で描かれるのが通例ですが、鶴に乗って飛来してやって来るお姿は愛嬌たっぷりです。ここにも画家の遊び心が窺えます。
複製にあたっては表装の裂地にもこだわり、福寿の二文字があしらわれた金襴と宝尽くしの紋様による緞子で仕上げました。


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<仕様体裁>
原画 松岡美術館(東京)所蔵
技法 彩美版(R)
用紙 特漉和紙
表装 三段表装
画寸 天地25×左右41cm
軸寸 天地118×左右60cm
箱  柾目桐箱、タトウ入り
証明 原画所蔵者の検印入り証紙を桐箱に貼付
発行 共同印刷株式会社


※「彩美版(R)」は共同印刷株式会社の登録商標です。




今年も残すところ僅かとなりました。
皆様にとって平成25年はどんな一年だったでしょうか。
来年が皆様にとってよき年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

※次回更新は年明けの1月17日(金)を予定しております。


April 5, 2013

リトグラフ 岩澤重夫 《山水清韻》 のご紹介

元荒川堤の桜並木花咲く元荒川堤の桜

いつもブログ『美術趣味』をご覧頂きましてありがとうございます。
当社のある東京小石川界隈では満開だった桜も大方散って若々しい緑の葉が目につくようになりました。目が覚めるように美しい新緑の季節を迎えるのも間もなくですね。
私の地元埼玉県越谷市では今が桜の見頃です。写真は北越谷の元荒川堤の桜です。この桜並木は約2kmにわたり大小およそ350本のソメイヨシノが咲き乱れちょっとした名所でもあります。


さて今回は新緑、初夏の作品の内から岩澤重夫先生の版画「山水清韻(さんすいせいいん)」をご紹介いたします。
岩澤先生は日展を舞台に活躍された日本画家で日本芸術院会員となられました。山間に住まわれていた先生はアトリエから見える山々を眺められては365日、日々変化のある景色を観察し、自分が見えている世界と見えない世界、そのすべてを少しでも一枚の絵として描きたいと語られておりました。
朝もやの中でしょうか、目に鮮やかな青々とした山間に一筋の滝が流れる静かで雄大な景色が広がります。まるで生き物のように立ち上がる霧は山全体を包みながら山に命を与え天に昇りやがて雲になりまた雨となって地上へ還り...永久に循環する自然の物語を感じさせる絵でもあります。

すこし季節が早いかもしれませんが、絵画の中の「初夏」を感じてはいかがでしょうか。


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岩澤重夫《山水清韻》
販売価格 262,500円(税込)


<仕様体裁>
限   定 100部
技   法 リトグラフ
       作者直筆サイン・落款印、限定番号入り
版数色数 24版24色
用   紙 ヴェランアルシュ
額   縁 特製木製額金箔仕上げ(国産、ハンドメイド)
画   寸 天地35.5×左右53.0cm
額   寸 天地59.3×左右77.5cm
重   量 約3.1kg
収納ケース クロス装タトウ
工   房 株式会社フジグラフィックス
発   行 共同印刷株式会社

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プロフィール

共同印刷株式会社SP&ソリューションセンター アート&カルチャー部では、日本画を中心とした複製画や版画の制作、販売をてがけています。制作の裏側や、美術に関係したエッセーを続々とアップしていきます。尚、このサイトの著作権は共同印刷株式会社又は依頼した執筆者に帰属します。

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