December 22, 2016

伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)生誕三百年記念作品のご案内


 今年も残すところあとわずか。あっという間の一年でした。
 寒さも一段と厳しくなってまいりましたので、皆さまどうぞくれぐれもお気を付け下さい。


 2016年は伊藤若冲の生誕三百年を記念し、各地で記念展がとり行われております。中でもこの春、上野の東京都美術館で開催された展覧会は、代表作《釈迦三尊像》三幅(相国寺蔵)及び《動植綵絵(どうしょくさいえ)》三十幅(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)が特別出品されたこともあって大盛況で幕を閉じました。この《釈迦三尊像》と《動植綵絵》は、若冲自ら相国寺に寄進した作品群ですが、明治維新後《動植綵絵》は相国寺から皇室に献上され今に至ります。両者が東京で一堂に会するのは史上初めてだったとのことです。


 引き続きこの秋、若冲が生涯を過ごした京の地、京都市美術館でも若冲展が開催され人気を博しました。勢いは衰えることなく12月に入り京都国立博物館で「特別陳列 生誕300年伊藤若冲」が、そして若冲と縁の深い相国寺の承天閣美術館では「生誕300年記念 伊藤若冲展[後期]」が行われています。両美術館ともに、それ以前に開催された若冲展では見られなかつた貴重な作品が多数展示されており大変な話題を呼んでおります。


 おかげさまで弊社発行の若冲生誕三百年記念作品《日出鳳凰図》も好評をいただき、なんと今年の弊社年間売上数のベスト1位に輝きました。これもひとえに皆様のおかげと深く感謝する次第です。特筆すべきは軸装のご注文のお客様が圧倒的に多かったことで、掛軸作品に対するお客様の潜在的ニーズがあるということも再認識いたしました。


 《日出鳳凰図》は若き若冲の気概あふれる傑作です。旭日と鳳凰に焦点を絞った大胆な構図が青年期の若冲の比類なき才能を感じさせ、その定評ある細密な描写が作品の完成度の高さを証明します。酉年の新しい年を迎えるにあたり、慶祝の日にふさわしい華やかで独創的な吉祥画といえましょう。




彩美版®
伊藤若冲 《日出鳳凰図》
販売価格 110,000円+税


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<仕様体裁>
原画 米国・ボストン美術館所蔵
解説 河野元昭(美術史家、東京大学名誉教授)
技法 彩美版®
用紙 特製絹本
表装 三段表装(本表装)
画寸 94.0×33.0㎝
軸寸 183.0×52.5㎝
箱  柾目桐箱、タトウ付
※ご希望により額装のご注文も承ります。
※「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。




お客さまからは、画中の署名と印章の読み方についてお問い合わせをいただくことが多く、この場を借りて簡単にご説明をさせていただきます。


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署名は居士(こじ)、藤(伊「藤」)、汝鈞(若冲の名「じょきん」)画と記されています。
署名の下には印が上下二段に捺されており、上の白文方印は「藤汝鈞印」(左回りに)、下の朱文法印は「若冲」(号)が刻印されております。


作品への興味とご理解を深めていただき、本作をご愛蔵いただければ幸いです。
末筆ですが、皆さまどうぞ良いお年をお迎え下さい。

December 16, 2016

絶景!「天下の秀峰 金時山」と金太郎


先日、箱根山の北西部に位置する金時山(別名・猪鼻嶽)に登って参りました。
富士山ビュースポットといえばここ、この日は特に快晴で美しい景色を眺めることができました。

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ashinoko.jpg【山頂から眺める富士山と芦ノ湖】

また金時山は、金太郎伝説の山としてファンにとっては聖地となる山です。
金太郎は、平安中期の武将、源頼光に見込まれ頼光四天王のひとりとして活躍した坂田金時が実在のモデルとされているのは有名です。

皆様は金太郎をモティーフとしたゆるキャラの存在をご存知でしょうか?

神奈川県の、「かながわキンタロウ」、神奈川県南足柄市の「よいしょの金太郎」、
そしてなんと岡山県勝央町から「きんとくん」(と、くまパチ)など。
各々キャラクターが個性的です。
それぞれライバル視しているとかいないとか...

さて金時山では頂上手前、あと少しで登頂というところで岩場の急なのぼりが続きますが、
ちょうど登山者を癒すように金太郎像が迎えてくれます。

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(犬連れ登山も多く自力で登る小型犬には勇気づけられました。)

とても小さな像です。
「菱形の腹掛け」がとても可愛らしいです。
金太郎たらしめているアイテムといえば、「まさかり」や「クマ」はきっても切れないものだと思っていましたが、あったりなかったり...必ずしもそうではないようです。
金太郎は「菱形の腹掛け」がマストアイテムのようです。

ゆるきゃらのような愛すべきゆるさと親近感をすべての「金太郎」に感じます。
それだけ日本人の心の深くに染みついているのでしょうか。一年を通してそばに置いておきたいくらいです。
日本画においてもこの金太郎モチーフは愛され、題材として取り上げられています。
当ブログでも何度か東山魁夷先生の金太郎をご紹介させて頂いておりましたが、
とりわけ「歴史画」を描かれる守屋多々志先生は金太郎を題材に何点も描かれています。
こちらは当社の彩美版®でもお楽しみいただけます。
金太郎のように元気に年末まで過ごしていきたいものです!


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守屋多々志 《金太郎》
販売価格(軸・額共通) 90,000円+税

<仕様・体裁>
原画 第34回春の院展出品作品(1979制作)
解説 川瀬邦聡(大垣市守屋多々志美術館学芸員)
技法 彩美版®、シルクスクリーン手刷り
用紙 和紙

■軸装仕様
表装 三段表装
材料 天地 利久無地
   中廻 濃茶地横段文緞子
   風帯・一文字 牙地小花唐草文金襴
   軸先 新牙
   箱  柾目桐箱・タトウ付
画寸 天地36.5㎝×左右45.0㎝
軸寸 天地125.5㎝×左右63.0㎝

■額装仕様
額縁 木製金泥仕上げ、アクリル付
画寸 天地35.9㎝×左右44.5㎝
額寸 天地54.1㎝×左右62.8㎝
重量 約3.3kg

December 9, 2016

横山大観旧宅及び庭園が国史跡・名勝へ


 当部では半世紀以上も複製画事業に取り組んでおりますが、その初期の頃から長きにわたり大変お世話になっております『横山大観記念館』につきまして、此度の喜ばしいお知らせをこの場を借りて改めてご連絡させて頂きます。


 東京都は上野池之端に佇む『横山大観記念館』。横山大観画伯のご自宅兼画室及び庭園は、貴重な文化財であることから、今年2016年11月に「横山大観旧宅及び庭園」として国の史跡・名勝の両方に指定される運びとなりました。


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画像提供:横山大観記念館


木造二階建ての数寄屋風日本家屋。文化庁文化審議会による指定答申では、
① 横山大観画伯が自ら指示して造営(デザイン)している点。
② 横山大観画伯の思想・感性が大きく反映されている点。
③ 実際に創作が行われた場であり、その素材となったものも多くあると考えられる点。
などが評価されたそうです。


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画像提供:横山大観記念館


これもひとえに、この旧宅及び庭園を「記念館」として一般公開し、保存・維持に努められた『横山大観記念館』理事長である横山隆様をはじめ、関係者の皆さまのご尽力による、近代美術界への多大なる賜物と存じます。


【横山大観記念館のご紹介】

kinenkan_maingate.jpg住 所 東京都台東区池之端1-4-24
電 話 03-3821-1017

休館日 毎週月~水
長期休館 夏期休館、冬期休館あり
開館時間 10:00~16:00(入館は閉館30分前まで)
入館料 大人 550円
    団体割引(20名様以上)450円
    小学生 200円
    障がい者料金 大人450円、子人100円
    年間パスポート 1,500円

最寄駅 東京メトロ千代田線「湯島」から徒歩7分
     東京メトロ銀座線「上野広小路」、都営大江戸線「上野御徒町」から徒歩12分
     JR「上野」「御徒町駅」から徒歩15分
     京成線「京成上野」から徒歩15分

ホームページ http://members2.jcom.home.ne.jp/taikan/




 当部商品・横山大観画伯「霊峰飛鶴」をご紹介いたします。我々も微力ながら、この貴重な文化財産の益々の発展を祈念し、今後も事業展開に努めてまいる所存です。




彩美版®
彩美版 横山大観 《霊峰飛鶴》
販売価格 120,000円+税


 昭和28年(1953年)に横山大観画伯の澄み切った境地が描かれた吉祥作品。金泥で刷かれた瑞光を背景に、富士の前に鶴が群れをなし飛翔しています。


<仕様体裁>
◆共通仕様
監修 公益財団法人横山大観記念館
原画 公益財団法人横山大観記念館所蔵
技法 彩美版®、シルクスクリーン手摺り(本金泥使用)
用紙 特製絹本
限定 950部(軸装、額装の合計)
証明 監修者検印入り証書を貼付

◆軸装仕様
画寸 天地39.5cm×左右52.5cm
軸寸 天地135cm×左右72.1cm
表装 三段表装
箱  柾目桐箱、タトウ付
 
◆額装仕様
画寸 天地39.2cm×左右52.8cm
額寸 天地58.7cm×左右72cm
重量 約3.6kg
額縁 特製木製金泥仕上げ、アクリル付(国産、ハンドメイド)


※「彩美版」は共同印刷株式会社の登録商標です。


横山大観《霊峰飛鶴》(軸装)


横山大観《霊峰飛鶴》(額装)


<関連記事> 横山大観記念館にて

December 2, 2016

早雪の雪花 ~首都圏で54年ぶりに11月の積雪を観測~


 いつも美術趣味をご覧いただきありがとうございます。

 紅葉が色づき始めた奥多摩の山道から撮影した写真です。穏やかな気候で、澄んだ空気にとても癒されました。



奥多摩の紅葉


 そんな秋めく最中にもかかわらず、先週(2016年11月24日)は突如、東京都心で11月としては54年ぶりの積雪が観測されました。この季節外れの雪は「紅葉の中に雪が降る」という、首都圏ではなかなか見ることの出来ない赤・黄色と白のコントラストが美しく映えわたりました。
 そこで今回は、「雪」をテーマにご紹介いたします。

 皆さんは「雪」と聞いて、どのような雪を思い浮かべますか?住んでおられる地域や、幼少期の記憶などから「雪」と言っても様々とは思いますが、実は「雪」にはびっくりするくらい沢山の種類があることをご存知でしょうか。
 以下、その数ある中から、一部を抜粋しましたのでご覧ください。

【降る時期で変わる雪の名前】
・ 初雪(はつゆき)...夏を過ぎて初めて降る雪。
・ 早雪(そうせつ)...例年の初雪の時期より早く降る雪。
・ 初冠雪(はつかんせつ)...夏を過ぎて初めて山を白く染める雪。
・ 名残雪(なごりゆき)...春近くに冬の季節を名残惜しむように降る雪。
・ 残雪(ざんせつ)...春になっても溶けずに残っている雪。
・ 万年雪(まんねんゆき)...富士山等、標高の高い山岳地帯に1年中溶けない雪。
・ 三白(さんぱく)...正月の三が日(1月1日、2日、3日)に降る雪。

【降り方や状態で変わる雪の名前】
・ 細雪(ささめゆき)...細やかにまばらに降る雪。
・ 粉雪(こなゆき)...粉のようにさらさらとした細かい雪。
・ 粒雪(つぶゆき)...粒になっている雪。積もるのが特徴です。
・ 牡丹雪(ぼたんゆき)...雪の結晶が集まって「ぼたんの花」のように固まって降る雪。
・ 綿雪(わたゆき)...綿をちぎったような大きな雪。牡丹雪よりやや小さめ。
・ にわか雪...一時的に降ってすぐやむ雪。にわか雨の雪バージョン。
・ 風花(かざばな)...晴れているのに、風上から風に舞ってキラキラと飛んでくる雪。
・ 霰(あられ)...直径5mm未満の氷の粒。
・ 雹(ひょう)...直径5mm以上の氷の塊。あられの大きいバージョンです。

【積もり方で変わる雪の名前】
・ 新雪(しんせつ)...積もりたての雪。結晶の形がまだ残っているのが特徴。
・ しまり雪...積もって数日経って結晶が壊れ、固く締まった雪。
・ どか雪...短時間に一気に積もる雪。
・ 衾雪(ふすま雪)...一面に降り積もった雪。
・ 雪持(ゆきもち)...枝や葉に雪が積もっている様子。
・ 松の雪(まつのゆき)...松の木に積もった雪。
・ 撓雪(しおりゆき)...降り積もって木や枝をたゆませる雪。
・ 友待つ雪(ともまつゆき)...次の雪が降るまで健気に溶けないで残っている雪。

【その他、色々な雪の名前】
・ 銀世界(ぎんせかい)...雪が美しく降り積もり、辺り一面が真っ白になった様子。
・ 白雪(しらゆき、はくせつ)...真っ白で美しい雪の様子を表すことば。
・ 雪花、雪華(せっか)...雪の結晶、または雪が降る様子を花にたとえたことば。
・ 深雪(みゆき)...雪が深く積もって美しい様子。
・ 小雪(こゆき)...少しだけ降ったり積もったりする雪。
・ 瑞雪(ずいせつ)...おめでたい印とされる雪。
・ 雪明り(ゆきあかり)...積もった雪の反射で、日が落ちても薄明るくなっている状態。

 いかがでしょうか。雪は降り方や積もり方、雪の状態などによってたくさんの種類に分けて表現されていることが解ります。美しいことばの数々。同じ雪でもこれだけ多くの呼び名があるのは、四季の自然を楽しむ日本ならではの情緒なのかもしれませんね。

 年末を控え、日に日に寒さの増す今日この頃。皆さまお身体ご自愛ください。
 さいごに、先日ご逝去された日本画家・後藤純男画伯を偲び、画伯の作品より「秋の談山神社」「大和 雪のしじま」の当社彩美版を、謹んでご案内させて頂きます。

 ※ しじま:静まりかえって、物音ひとつしないこと。静寂。




彩美版®
後藤純男 《秋の談山神社 多武峰》
販売価格  240,000円+税


後藤純男「秋の談山神社 多武峰」


<仕様体裁>
原画 後藤純男美術館所蔵
監修 後藤純男美術館
解説 行定俊文(後藤純男美術館館長)
限定 500部
技法 彩美版®、シルクスクリーン手摺り、本金泥使用
用紙 版画用紙(かきた)
額縁 特製木製額金泥仕上げ、アクリル付き
画寸 36.0cm × 72.5cm(20号)
額寸 57.0cm × 93.5cm
重量 約6.1kg
証明 監修者の承認印入り証書を貼付
発行 共同印刷株式会社




彩美版®
後藤純男 《大和・雪のしじま》
販売価格  240,000円+税


後藤純男「大和・雪のしじま」


<仕様体裁>
原画 後藤純男美術館所蔵
監修 後藤純男美術館
解説 行定俊文(後藤純男美術館館長)
限定 500部
技法 彩美版®、シルクスクリーン手刷り
用紙 版画用紙(モロー)
額縁 特製木製額金泥仕上げ、アクリル付き
画寸 37.0cm×73.0cm(20号)
額寸 58.0cm×94.0cm
重量 約6.2kg
証明 監修者の承認印入り証書を貼付
発行 共同印刷株式会社


※「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。

プロフィール

共同印刷株式会社SP&ソリューションセンター アート&カルチャー部では、日本画を中心とした複製画や版画の制作、販売をてがけています。制作の裏側や、美術に関係したエッセーを続々とアップしていきます。尚、このサイトの著作権は共同印刷株式会社又は依頼した執筆者に帰属します。

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