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October 14, 2016

秋・上野の森でゴッホの傑作と出会う


 いつもブログ≪美術趣味≫をご覧いただき、まことにありがとうございます。清涼の秋気が身にしみる今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
 今回は上野で開催中の東京都美術館「ゴッホとゴーギャン展」と、上野の森美術館「デトロイト美術館展」をご紹介いたします。
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 「ゴッホとゴーギャン展」はゴッホ(1853~1890)とゴーギャン(1848~1903)が友情を結び合い1888年の10月に南仏アルルで共同生活を始めるも、結局生い立ちも作風も大きく異なる二人は仲違いし、ゴッホの「耳切り事件」で終わりを迎えた史実にスポットを当てて企画された展覧会です。
 現実の世界から着想を得て力強い筆触と鮮やかな色彩で作品を生み出すゴッホ。目に見えない世界を装飾的な線と色面で表現するゴーギャン。二人の偉大な芸術家の誕生と出会いから、アルルでの破局、その後も続いた交流と影響を60点余りの作品を通じて振り返ります。これまであるようでなかったゴッホ、ゴーギャンの関係性に焦点を当てた展覧会は、二人の偉大な巨匠の作品と芸術を改めて知るとても貴重な機会といえるでしょう。
 わたくしは中でもゴッホの自他ともに認める最高傑作のひとつ《収穫》に深く心を動かされました。南仏の麦畑を主題にした調和の取れた風景はゴッホの心の一時の平穏が投影された興味深い作品です。
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 一方「デトロイト美術館展」は、1885年の美術館創立以来、同時代の画家の作品を積極的に収蔵し造り上げた近代絵画コレクションの中から、印象派、ポスト印象派、20世紀美術の選りすぐりの名品を紹介する美術展です。モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、マティス、ピカソ等のこれぞ名画と呼ぶべき作品が集結し、心ゆくまで芳醇な美の世界に浸れます。
 中でも本展覧会のメインビジュアルにもなったゴッホの《自画像》に注目です。ゴッホが残した数ある《自画像》の中でも、1887年に制作された本作は、印象派や日本の版画に強く影響を受けた作風で、画家が自らの魂の激しさを描き上げ、人間の魂のもっとも根源的なものにまで到達しえた正に奇跡の名画です。

 芸術の秋の到来を迎え、皆さまもぜひ上野の森に足をお運びになり、豊かな美の世界をご堪能ください。



【展覧会情報】

●ゴッホとゴーギャン展
会場 東京都美術館
会期 2016年10月8日(土)から12月18日(日)まで
    ※休室日=月曜日
時間 9:30~17:30
※毎週金曜他、20時まで(詳しくは美術展公式HPをご覧下さい)


●デトロイト美術館展
会場 上野の森美術館
会期 2016年10月7日(金)から2017年1月21日(土)まで
    ※休館日=10月21日(金)のみ
時間 9:30~16:30
※毎週金曜と10月22日(土)は20時まで


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