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March 8, 2016

小川芋銭と牛久の河童たち


 いつもブログ「美術趣味」をご覧頂きましてありがとうございます。先日、牛久市ゆかりの日本画家、小川芋銭(うせん)の記念館「雲魚亭」に行って参りました。


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 近くには河童伝説で有名な牛久沼があります。牛久沼の由来は諸説あるようですが、金竜寺に「怠け者の小僧が牛になってしまい、沼に身投げをした。そこから<牛を沼が食った><牛食う沼>と変わり、その沼が牛久沼と呼ばれるようになった」という言い伝えがあります。沼には昔から河童が住んでいるといわれており、周辺には河童にまつわる伝説がいくつも残っています。

 そして、牛久沼を愛し、そのほとりで農業を営みながら画業を続けていたのが、日本美術院同人として活躍した小川芋銭です。画号の「芋銭」は、自分の絵が芋を買う銭になれば、という思いによるとのことです。元来牛久藩大目付の長男として生まれた芋銭は、周りの人たちから学者として尊敬されるほど、豊かな教養を備えていました。農村の風物や水辺の生き物を好んで描いており、特に河童を多く描いたことから「河童の芋銭」と親しまれています。「雲魚亭」は晩年に建てられた、居宅兼画室です。ここに移り数か月後、芋銭は病に倒れ亡くなりました。現在は小川芋銭記念館として芋銭の作品や遺品を一般公開しています。少し歩けば、芋銭のお墓のあるお寺「得月院」があります。小川家の墓の中でもひと回り大きな墓石なので、すぐに分かります。


20160206kappa.JPG

 牛久市は河童を観光、地域作りのテーマとして掲げており街全体が河童で溢れています。「雲魚亭」がある側の牛久駅西口の別名は「河童口」となっています。駅前のバス停留所には河童のキャラクターが描かれているバスが停まっていました。下を向けば、マンホールに河童、橋の上に河童の像、かっぱ松、そして芋銭を敬慕する人たちによって建てられた河童の碑。街を散策すれば、まだまだ河童が見つかりそうです。牛久沼まで足を延ばせば、本物に出会えるかもしれませんね。



【牛久市小川芋銭記念館 雲魚亭】
開館日 屋内公開は土曜日、日曜日、休日
平日は、屋外見学のみ
開館時間 9:00~17:00(4月1日~9月30日)
     9:00~16:00(10月1日~3月31日)
休館日 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌日)及び12月28日~1月4日


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