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January 29, 2016

兵庫県立美術館「ジョルジョ・モランディ」展


 いつもブログ≪美術趣味≫をご覧いただき、まことにありがとうございます。寒波の影響で日本全国がこの冬一番の寒さを迎えました。皆さまも健康には十分ご留意下さい。

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 さて私は先日、関西出張の折、神戸の兵庫県立美術館まで足を延ばし「ジョルジョ・モランディ-終わりなき変奏-」展に行って参りました。一部で「幻の美術展」と呼ばれるこの展覧会は、2011年の震災の影響で取り止めになっていたもので、わが国では17年振りとなる待望のレトロスペクティブ(回顧展)です。

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 ジョルジョ・モランディ(1890-1964)は20世紀イタリアを代表する静物画の画家として知られます。自然を円筒・円柱・球によって扱うと語ったセザンヌを師と仰ぎ、何の変哲もない壜や容器、花瓶といった日常的なモチーフを繰り返し描き、フォルムの探求を続けました。モランディの絵画世界では机上の器の配置、距離と奥行、光の濃淡、色彩と陰影が微細かつ精妙に変化します。幾何学的立体のヴァリーエーション(変奏)による、形態と色彩の差異の現前こそがモランディ芸術の核心といえましょう。

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 本展覧会は画家の故郷ボローニャにあるモランディ美術館の協力のもと、イタリアと日本の美術館、個人コレクションから約100点の魅惑の作品が展示されております。映画好きの私は、図らずも小津安二郎(1903-1963)が同じテーマ、同じキャストで撮り続けた相似形の構図をも想起し(「晩春」、「東京物語」etc.)、偉大なる芸術の共時性に心が震えました。構図を探求することで、孤独に自己の芸術を追い求めた二人の巨匠は、今でも多くの人を惹きつけてやみません。

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 今回、私が兵庫県立美術館を訪れたもうひとつの理由は、敬愛する安藤忠雄氏が設計した代表的な建築物であるということ。館内には安忠特有の通路が張り巡らされ、綿密に計算されたその動線を辿ると、普段は滅多に気付くことのない、建物の空間の間、光、空気が判然と知覚されます。一旦外に出で海側の通路に出れば、展示棟とギャラリー棟の2棟が隣接のなぎさ公園と精妙に一体化する様も体感でき、やはり来て良かったという深い満足感を得ました。モランディと安藤忠雄の稀有なる出会いに、至福のひと時を過ごすことが出来ました。


 本展覧会はこの後、東京と岩手に巡回します(下記情報をご覧下さい)。2016年注目の展覧会に、皆さまもぜひ足をお運び下さい。



「ジョルジョ・モランディ-終わりなき変奏-」展

会場 兵庫県立美術館
会期 2016年2月14日(日)まで
休館 月曜日
時間 10:30~18:00 金曜・土曜は20時まで

※巡回スケジュール
2月20日-4月10日 東京ステーション・ギャラリー
4月16日-6月5日 岩手県立美術館


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