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May 22, 2015

野外のアート散策


 ゴールデンウィークも過ぎ去り、急に暖かく(いや、暑く)なってまいりました。皆様体調管理に気をつけてお過ごしいただきたいと思います。天気の良い日は気持ものびのびとし、戸外に出かける機会も多くなってきます。私自身も、休日ふらりと出かけ、今回は野外で鑑賞できるパブリックアート=彫刻に視点を置いて観て回りました。

20150522saitama_oozoranisumu.jpg 自宅から程近くにあるさいたま新都心は、話題のコクーンシティで賑わいを見せています。新都心駅西側のぺデストリアンデッキは、ランドアクシスタワー、合同庁舎を経て、日本郵政庁舎まで1.2キロほど続きますが、休日は賑わいから外れひっそりとしています。その歩道や広場のところどころにさり気なく立体造形作品が顔を見せています。2000年に完成したこの新都心を特徴づけるデッキの近未来的様相に合わせ計画的に設置されたアートらしく、多様な作品が点在していますが、特に作家と小学生たちのコラボレーションによるというオブジェ作品群が心に響きました。

20150522saitama_hosinisumu.jpg 小さくて愛らしく素朴性を持つ様々な夢の動物が並んでいたり、たくさんの子どもたちの作品を外から貼り付けて球体に形作った作品など、その場所と違和感のない立体が、目と心を愉しませる役割を果たしています。よく注意をしないと気付かないものも多く、こんなところにこんな彫刻発見!という散策の醍醐味を味わえます。発見できていないものもまだまだあるだろうと思いつつ本日はここを後にしました。



20150522kasukabe_jeans_summer.jpg 少し足をのばして、彫刻のある街づくりを標榜する春日部市を訪れてみました。目に付いたのは春日部駅東側の古利根公園橋にある数々の人体彫刻。佐藤忠良、舟越保武など著名な彫刻家を含む格調高い作品群が配置されています。その他駅前通りにも色々な彫刻が見られ、図書館や文化会館、市役所等にも設置されています。彫刻を身近に感じられる、美しく個性的な街づくりで人々に文化的なゆとりやうるおいをもたらそうという春日部市の事業により、1990年代に20体以上が設置されたようです。

20150522kasukabe_tabibitokokage.jpg 叙情性を感じたのはまちなみ公園にある池田宗弘作「旅人・樹陰」という古い自転車を前にたたずむ人の彫刻で、実際に緑豊かな木の下に設置されています。また、2人の離れた少女たちが見えない糸でつながった糸電話で話をしている廣嶋照道作「あのね」(公園橋通り)も懐かしさと深遠な意味を感じました。まだまだ見るべき作品があるはずとは思いながら、帰路につきました。

 野外彫刻は都市計画とも密接に関わるもので、時代・街の景観や目指す効果により設置される彫刻作品の傾向・内容は大きく変わります。さいたま新都心と、春日部駅周辺は明らかに景観が異なり、目指すイメージ、もたらせるものに差異があると思われます。文化的香りが異なる2つの街にとって、それぞれに適合した異なるパブリックアートは、街の重要なファクターとして生命を宿し息づいていました。


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