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March 27, 2015

森のイノセントワールド


20150327g_entrance.jpg 温かさと寒さがせめぎ合う3月。まだまだ寒さが勝るこの日、埼玉県伊奈町の高校で開催された中学生の剣道大会を観戦したあと、高校の近くにあった気になるギャラリーを訪れました。

 「寧(ねい)」という名のカフェギャラリーです。表札のある門の奥はうっそうとした自然味豊かな雑木林で、なかなか建物が現れず小径がなければ森に迷いこんだような印象です。



 お稲荷さんの小さなお堂の先にテラスと土壁の洒落たカフェの建物が現れました。入口がどこか迷いつつ、素朴な木の扉をあけると抽象的な平面作品が飾られているギャラリー空間に出会え、ほっとしました。

20150327gallery_display.jpg この日は日本在住のフランス人女流作家、エザール・ドミニックさんの個展が開催されていました。作品は和紙を墨で滲ませたモノトーンので世界で、木目を版画のように墨で写し取った作品もあります。
題して「ウツス"deplacement"」(3月25日終了済み)。



20150327DominiqueHezard_works.jpg 美しい森のような庭の佇まいが眺められるカフェで、薪をくべた本物の暖炉に温まりながら、キーマカレーセットをいただいたあと、歴史ありそうな隣の母屋で行われているドミニックさんのインスタレーション展を見せていただきました。




 ところどころ畳をはずして重ね、外したところには和紙を置いたり、木目を写した和紙作品が壁に掛けられていたり。整然とした緊張感の中に和の落ち着いた温もりを感じる作品でした。作者と話をしたところ、作家としての思いはあるものの、それを饒舌に説明することなく、鑑賞者それぞれの感じ方をしてもらえたらということです。

20150327cats_hall.jpg そのあと、接客いただいた浜野茂則さんという画家であるオーナーが作成した、猫堂という猫の頭を彷彿させる小さなお堂を鑑賞。中には猫に関わる様々な制作物が置かれ、不思議な世界観を放っています。ドミニックさんとは対照的なイメージで、剝き出しの情熱が伝わってきます。



 このカフェギャラリー全体のたたずまいは、浜野さんの味わいある作品の個性と別世界の展示イベントが不可思議に同居し、無垢な懐かしさに先鋭的で端正な安らぎが重なる幻想空間の趣きです。



■イノセントアートギャラリー&カフェ「寧」

 所 在  埼玉県伊奈町大針635-4
 電 話  048-723-7371
 営業時間 11時~19時
 定休日  木曜日

なお、3月27日(金)より4月8日(水)まで、写真展「タペストリー&キャンバスで表現する!」を開催しています。

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