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September 5, 2014

さり気なくアートな空間で一息


 お盆も終わり、夏もそろそろ名残惜しそうに後ろ姿を見せようとする頃、ふらりと映画を観に行き(るろうに剣心~京都大火編)、途中で終わった感が名残惜しく、続編を見ねばと思いつつ、さらにふらりと近くにあるアルピーノ村に立ち寄りました。

G_inside_20140905.jpg アルピーノ村とは、さいたま新都心にある、フレンチやイタリアンのお店や、お花屋さん、お菓子屋さんなどが大通りをはさんで並ぶ店舗空間で、(たぶん)知る人ぞ知る人気スポットです。実はこれが初めての訪問ですが、それぞれのお店の何ともさり気なくお洒落な佇まいが気持ちを和ませます。ヨーロッパの素敵な邸宅を想わせる「お菓子やさん」という洋菓子店に入ると、その奥に、「あるぴいの銀花ギャラリー」という画廊があります。

G_inside2_20140905.jpg 画廊といってもかしこまった感じはなく、菓子店の空間の延長で、ちょっとアートに触れられるという印象です。その時は「アイデアを具現化する-生活の道具 考案と制作と展示」という催しでした。椅子やラック、ハンガー、状差し、花瓶、カットボードなど、ユニークに設計されたデザインが、職人的技術で美しく味わい深く製品化されていました。町田市の工房団地に集まった4人の若い作家さんたちの作品だそうで、作家さんが気さくにお話をしてくれました。

karakurin_20140905.jpg ギャラリーのオーナーの方は、「画廊というと限られた人々が訪れる場になりがちだが、菓子店舗とつなげ、その境界をなくすことで、より幅広く子どもも含めたくさんの方に、気軽に作品に接してもらえることを意図した」とおっしゃっていました。そしてこのアルピーノ村の各お店には、このギャラリーと関わるアートやデザイン作品がさり気なく置かれているそうです。「お菓子やさん」にも、テーブル等なるほどと思わせる家具類が見られますが、何といっても目を惹くのが、レジの後ろ上部に掛けられた、井村隆先生の金属加工によるシリーズ作品「カラクリン」。レトロなSF的オブジェは、柔らかな手作り感と無骨さがあり、生命を吹き込まれたようで、夢と温もりにあふれています。

 さらにこのアルピーノ村を語る上で外せないのが、鈴木悦郎先生の作品だそうです。悦郎先生は大正生まれの画家・イラストレーターで、雑誌『ひまわり』『それいゆ』などの挿絵や本の装幀、バレエ美術など幅広い分野で知られています。昨年惜しくも亡くなられたということですが、お店の2階も(式場の空間のようですが)見せていただき、数点の悦郎先生の抽象作品が飾られていました。確かにお店全体を形作るVI表現というか、さり気ない装飾や包装紙、袋などの愛らしいデザインは鈴木悦郎先生の手によるものです。

 1969年に最初にフレンチレストラン「アルピーノ」が誕生し、徐々に発展してきたそうで、このギャラリーも老舗の歴史を持つわけですが、全くそういうイメージはなく、お菓子の可愛くてフレッシュな美味しさが、そのままギャラリーに息づいているようです。



■あるぴいの銀花ギャラリー
G_entrance_20140905.jpg
 さいたま市大宮区北袋町1-130

 電  話 048-647-2856
 営業時間 11時~18時  
 定 休 日 火曜日

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