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May 30, 2014

初夏の田園を旅する


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初夏の陽気に誘われて北総の谷津道を自転車でたどる約90kmの小旅行に出かけてきました。一日戸外で過ごすと真っ黒に日焼けするほど強い陽射しですが、一旦木陰に入れば吹く風も爽やかな気持ちよい気候です。カエルのコーラスを伴奏に青々とした苗の列が田面(たのも)を渡る風に揺れています。
※各写真をクリックすると拡大します。


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「ケーン、ケーン」
突如響き渡る鳥の鳴き声。色鮮やかなオスの雉子が眼に飛び込んできました。今は雉子の繁殖期です。雉子が鳴くのはライバルが自分のテリトリーに入らぬよう縄張りを宣言しているのだとか。この日はいつもより多くの雉子を眼にしました。

さて、谷津田に沿った細道を走り抜けて行き着いた先は、印旛沼湖畔の「双子公園」です。双子公園は北印旛沼と南印旛沼をショートカットする「印旛捷水路(いんばしょうすいろ)」の南側の端に設けられ、印旛沼を周遊するサイクリストの休憩場所として親しまれています。
印旛沼は江戸時代まで南関東に存在した内海「香取の海」の名残で、かつては地を這う巨龍を思わせる広大な湖でした。戦後、食糧増産のための農地拡大や治水・利水を目的として大規模な干拓事業が行われ、その姿を大きく変貌させました。

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現在は北印旛沼、南印旛沼の二つに大きく別れ、両者を狭い水路が繋いでいます。昭和41年、台地を掘り割り北側と南側をショートカットする「印旛捷水路」の開削工事が行われていた折に現場からナウマン象の化石が発見されました。学術的にも貴重な発見であったことから、後日出土地のほど近くに双子公園が整備されると記念モニュメントが置かれました。

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双子公園を後にして印旛捷水路沿いの自転車道をたどり、北印旛沼に出ました。北印旛沼は龍の頭にあたり歪んだ四角形の形をしています。湖畔に立って北の方角を眺めると50kmほど離れた筑波山の姿がくっきりと見えます。

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湖畔に佇み、青い空にぽっかりと浮かんだ白い雲を眺めていたら日常の煩わしい悩みをすっかり忘れてしまいました。体は疲れましたが心は軽やか、洗いたての気分です。ここからもう少し足を伸ばして利根川沿いのサイクリングコースへ抜けることも可能ですが、今日はもう十分満足しました。そろそろ家路につくことにしましょう。

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