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December 20, 2012

深谷のミニシアターで新作仏映画を見る

深谷シネマ写真.jpg埼玉県深谷に初訪問です。大宮から電車で更に1時間程。赤い煉瓦作りのクラシックな駅舎が出迎えてくれます。東京駅を思わせるその瀟洒な佇まい、かつて煉瓦の町として栄え、歴史的建造物の残る深谷の町のシンボルだそうです。ときめきで期待も高まります。

映画の前のお楽しみは市内グルメ散歩。地元の雄・渋沢栄一翁が好物にしたという煮ぼうとう(野菜たっぷり平打ち麺)は食べられませんでしたが、地元の老舗食堂の黄色いカレー(とってもスパイシー!)や洋食屋さんのオムライスは感涙ものの美味しさでした。深谷では町おこしに力を入れていて、市内各所に置かれた無料タウン誌『深谷BIIKI』が、お店の場所や情報の収集にとても役に立ちました。

当日のメインイベントの映画館は、旧中山道沿い300年の歴史を持つ酒蔵の跡地に立つ、実に趣きのある外観の小劇場です。かつては映画館が複数あったというこの町も、今は有志によるNPO法人が運営する「深谷シネマ」を残すのみ。劇場内はゆったりした造りの整った設備で、都内のミニシアターと全く遜色はありません(というかそれ以上です)。

上映作品の仏映画『愛のあしあと』(クリストフ・オノレ作品)は本年制作の最新作です。衛星放送のWOWWOWが「旅するW座」と銘打ち、全国にある個性的な単館小劇場を貸し切って、一日興業をするというユニークな企画。第一回の作品はカトリーヌ・ドヌーブ母娘が共演のヌーヴェルヴァーグの流れを汲む、ちょっと過激な?愛の編年記スタイルのフレンチ・ミュージカルです。劇中でも娘役のキアラ・マストロヤンニが最高に美しく、そのアンニュイな表情と演技が、自由気ままな趣きの映画にピッタリとマッチし、実に見事な出来映えでした。入場無料はありがたく、レアな上映にもかかわらず告知も行き届き、地元の熱心なファンで60席余りの場内は満員。映画好きの私にはなんとも心強い限りでした。

今回は映画目的で慌ただしく、駅周辺の探訪しかできませんでしたが、かつての宿場町・深谷に残る伝統と郷土愛は好印象で、なんとも貴重な忘れがたい映画体験となりました。


<酒蔵の映画館 深谷シネマ>

■住所
〒366-0825  埼玉県深谷市深谷町9-12
TEL: 048-551-4592  FAX: 048-551-4593
旧中山道沿い七ッ梅酒造跡
JR高崎線深谷駅より徒歩約10分
商店街無料駐車場あり

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